紫陽花には色ごとに花言葉があります。
たいてい私たちが見かけるのは、青、赤・ピンク、白、そして色ではありませんがガク紫陽花ですよね。
見るだけでも美しい紫陽花ですが、それぞれの持つ花言葉を知ることで紫陽花観賞が何倍も楽しめます。
そこでお花を楽しみたい人、紫陽花をプレゼントしたい人向けに、紫陽花の色別に花言葉をご紹介します。
目次
紫陽花の花言葉の由来とは!青・赤・白・ピンクの色の意味は?
6月から7月前半にかけて、美しく咲き誇る紫陽花の花にも花言葉があります。
花言葉はプレゼントの花を送るときに確認しますが、散策しているときに見つけた花の花言葉を思い浮かべるのも楽しいものです。
お花をもっと楽しみたい。
そんな人は紫陽花の花言葉をチェックしてみましょう。
この記事では、紫陽花の花言葉を青、赤・ピンク、白、ガク紫陽花というように、色と種類ごとに確認します。
その前に、まずは花言葉の起源もチェックしてみましょう。
<そもそも花言葉の起源って?>
母の日に送ったり、恋人に花をプレゼントしたりする際には、「花言葉」を確認しますよね。
日本人の私たちは、普段何気なく花言葉をチェックしていますが、実はその起源は日本ではないって知っていましたか?
諸説ありますが、花言葉はもともとトルコで発祥したもの。
トルコといえば、バラやチューリップで有名な国ですよね。
この国では、花に思いを込めて恋人にプレゼントする風習がありました。
それは「セラム」と呼ばれるもの。
この風習をイギリスのイスタンブール大使夫人であったメアリー・W・モンタギュー夫人が一冊の本にまとめて紹介しました。
この本がきっかけとなり、世界各国にトルコ発祥の花言葉の風習が伝えられるようになったのです。
そして日本に花言葉が輸入されたのは19世紀末・明治初期のことでした。
世界に広まった花言葉は、トルコのものをそのまま使っているわけではなく、それぞれの国で意味が異なります。
日本でも、日本の文化や風習に合わせて独自の花言葉が形成されているのです。
そんな花言葉ですが、6月の梅雨に見られる紫陽花には、一体どんな意味がこめられているのでしょうか。
<紫陽花の花言葉とは?プラスとマイナスの意味がある!>
すっきりと透明感のある色あいが魅力的な紫陽花の代表的な花言葉。
それは「移り気」です。
その理由は、紫陽花が土の性質によって花の色を変えたり、咲きはじめてから散るまでに変化したりと姿を変えることにあります。
そのせいか、紫陽花は浮気を連想させるため、恋人へのプレゼントや結婚式では避けられています。
でも、そのようなマイナスイメージの花言葉だけではありません。
紫陽花は「家族だんらん」という花言葉も持っています。
紫陽花って小さな花がたくさん集まってできていますよね。
その様子は家族が集まってくつろいでいる様子に見えるため、「家族だんらん」という花言葉ができました。
そのため最近では結婚式でも紫陽花をブーケにすることも多いのです。
ただ、花言葉は色によっても意味が変わってきます。
紫陽花はたいてい青・赤・白・ピンクの4種類の色があります。
それぞれの色ごとにどんな花言葉があるのか、チェックしてみましょう。
・青い紫陽花
目も覚めるようなすっきりとした青い紫陽花には、次の花言葉があります。
-美しいけれど冷淡
-高慢
-辛抱強い愛情
青い紫陽花にもまた、プラスとマイナス両方の意味がこめられているのですね。
「美しいけれど、冷淡だ」と「高慢」は紫陽花の花の色からイメージしてできた花言葉です。
青い色は寒色に分類され、冷たく近寄りがたいイメージを抱かせます。
「辛抱強い愛情」という花言葉は、ポルトガル人医師シーボルトとその妻の話が起源になってつけられたものです。
シーボルトといえば、江戸後期に西洋医学の最新情報を日本に伝えた人。
日本史上の重要人物として知られていますよね。
彼は来日してある日本人女性を気に入り、彼女と結婚して日本で暮らしていました。
しかし祖国へ一時帰国する際に、江戸幕府禁制の日本地図を持ち込んでいたことが発覚し、地図の売却が要請されました。
でもシーボルトはそれを拒否したため、国外へ追放処分となり、妻と離れ離れに暮らすことになってしまったのです。
シーボルトの孫娘の楠本高子さん、ドイツのクオーターになるわけなんだけど、きりっとしていて美しい。この人をモデルにして松本零士はメーテルを描いたのだとか pic.twitter.com/WNFhvmbuDs
— きもぴか@あたふた (@picca009) 2014年5月27日
祖国に戻った後、彼は日本の植物の本を出版しましたが、その中で紫陽花を紹介しました。
そしてシーボルトは紫陽花の花に「ハイランドゲア・オタキサ」という学名を付けたのです。
「オタキサ」は妻の「お滝」から取ったもの。
離れていても妻のことを忘れていない、というシーボルトの思いが「忍耐強い愛」という花言葉の起源になったのです。
そう考えると青い紫陽花って、遠距離恋愛している相手に自分の気持ちを伝えるにはぴったりだと思いませんか。
実は「辛抱強い愛情」という花言葉の由来はもう一つあります。
しとしとと降る雨の中で、じっと耐えて咲いている健気な姿から、この花言葉ができたとも言われています。
いずれにせよ、「辛抱強い愛情」という花言葉の由来は、聞いて心のなごむものですね。
・ピンク、赤
紫陽花といえば、真っ青な色の他にピンク・赤色のものが思い浮かびますよね。
ヨーロッパでは土壌の性質により、ピンクや赤色の紫陽花が多く見られます。
この色をした紫陽花の花言葉は「元気な女性・強い愛情」です。
これはフランスの花言葉。
フランスでは紫陽花シーズンの6~7月は、日本と違ってカラッとした陽気な天気です。
そのような気持ちのよい気候と赤やピンクのかわいらしい色のイメージから、「元気な女性」という花言葉が生まれました。
ピンクや赤の紫陽花は、陽気な女友達にプレゼントするのにピッタリですね。
・白
白い紫陽花には「寛容」という花言葉があります。
白い紫陽花は最初から最後まで色が変わることがないので、「移り気」や「浮気」という花言葉には当てはまりませんね。
「寛容」とは広い心で相手を受け止めて、何があっても許すということを意味します。
これは生涯を共にする夫婦や家族には必要な要素。
これなら結婚式にも差し支えありません。
・ガク紫陽花
紫陽花の中には、まわりだけに花が咲く種類もあります。
それはガク紫陽花と呼ばれるもの。
紫陽花というと、こんもりとしたあのイメージが一般的ですが、そもそも紫陽花の原種はガク紫陽花なんです。
そしてこのガク紫陽花にも、それならではの花言葉があります。
それは「謙虚」。
一般的な紫陽花よりも花の数が少なくて、その姿が謙虚に見えることからこの花言葉が付けられました。
ボリュームはないけれども、そのぶん一般的な紫陽花よりも可憐で華奢な見た目が魅力的です。
ガク紫陽花を結婚式で使う場合は、青よりも赤・ピンクの方を選ぶと良いでしょう。
花の数が少ないぶん、赤やピンク色の方が映えてきれいに見えるからです。
<紫陽花の色って、何が原因で変わるの?>
さて、紫陽花の花言葉を色別に確認してみました。
ここで「紫陽花は土壌の性質によって色が変わるっていうけれど、詳しく知りたい!」と思う人も多いのではないでしょうか。
実は紫陽花の花の色は、植えられている土が酸性であるか、アルカリ性であるかで変わります。
酸性の土壌では青い花が咲き、弱アルカリ性の土壌では赤やピンクの花が咲くのですね。
その中間の性質を持つ土壌に植えられている紫陽花は、青とピンクが混ざったような色をしています。
道を歩いていると、たまに一株でも赤と青の両方が混ざっていることがありますよね。
その場合は、酸性とアルカリ性のどちらの性質も含んでいることを思い出してみてくださいね。
ちなみに、白い紫陽花はもともと色素を持たないため、アルカリ性・酸性のどちらの土に植えても色は白のままです。
<知っておこう!紫陽花には毒がある!?>
美しいバラには棘(とげ)があるように、凛とした紫陽花には毒があるって知っていましたか?
紫陽花の葉や根っこ、そしてつぼみの部分には体に有害な物質が含まれています。
したがって、紫陽花の葉っぱやつぼみを口に入れてしまうと、吐き気や嘔吐、呼吸に異常が見られるようになり、中毒になってしまうのです。
実際に、2008年には料理に紫陽花の葉が飾りつけされており、それを口に入れてしまった人が食中毒を起こした例もあります。
ただ、庭の紫陽花を手入れしたり、お部屋に飾ったりするぶんには問題ありません。
料理を作る際に紫陽花の葉っぱや根っこ、つぼみを入れないように気をつけましょう。
【まとめ】
紫陽花の花言葉、プラスもマイナスも両方あるのですね。
どちらの意味にも解釈できるので、プレゼントする際には花言葉の説明をした上で相手に贈るようにしましょう。
またくれぐれも、料理に紫陽花の葉っぱを利用しないように注意することを心がけましょう。
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みなさんからのコメントをもとに、お花の鑑賞やプレゼント選びが楽しくなる記事を執筆してまいります。