これから子供が受ける企業が本当に良い企業なのか心配…。
就活期にはこんな声が上がります。
親がかかわることが多くなった近年の就活では、子供だけでなく親の協力も必要です。
そんな中、親は子供の就職先選びに意見すべきか否か戸惑いますよね。
そこでこの記事では、子供がベストを尽くせるよう親はどうすればよいのか、確認してみましょう。
目次
子供の就職先選びに関して親は意見を述べるべきか?
子供の就職先選びがはじまると、親はつい口出ししたくなります。
もちろん今後、AIやロボットなどに仕事を取られてしまうような職種について、その業界で将来性のある企業についての情報など、学生では分からないこともあります。
そのような情報は教えるべきです。
でも具体的な企業選びにおいて、親が意見する必要はあるのでしょうか。
今回は子供の就職先選びについて、親はいかに対応すべきかご紹介します。
<就職先選びは子供に任せよう! その理由は?>
子供の就職先選びに、親は意見を述べるべきか?
「自分の社会人経験は長いのだから、アドバイスはきっと子供にも参考になる」と思うかもしれません。
結論を言うと、「基本的に親は就職先選びに口を出さないのが吉」です。
ではなぜ口出ししない方がうまく行くのか、その理由を確認してみますね。
・親は子供の就職に責任を取れないから
就職先が決まっても、その職場に通うのは子供であり、親ではありません。
そのため一旦就職してしまったら、本人が仕事のあらゆることに関して責任を取ります。
しかし下手に親が入社をすすめてしまうと、子供は親が言うのだから間違いないと信じ込む可能性もあります。
仮に子供が親の希望する会社・団体に就職して、入社後子供に合っていないと発覚したらどうでしょうか。
子供が転職せざるを得なくなったり、鬱病になったりしても、親は責任を取れませんよね。
「はじめから子供に就職先選びを任せて、本当に合う職場を選んでいれば…」と後悔してしまいます。
親の一言で子供の人生が大きく変わってしまうのは大変です。
就職先選びに意見するということは、責任も取れないのに子供の人生を動かそうとしているのと同じです。
親が就職先選びで意見できる唯一のことは、「自分に合うと思う会社を選びなさい」とアドバイスすることなのです。
・子供に合う企業は本人が知っているから
就職先選びに関してできる唯一のアドバイスは、「自分に合うと思う会社を選びなさい」ということでした。
とはいえ今まで手をかけてきた子供が、いきなり自分に合う会社など見つけられるだろうか、と心配ですよね。
でも子供のことを一番分かるのは、他の誰でもない子供自身です。
生まれてからずっとそばにいた親だからこそ、子供を熟知していると思いたいものです。
しかし子供の好き嫌いをすべて当てられるでしょうか。
言葉を交わさなくても子供の考えを事細かに理解できるでしょうか。
決してできませんよね。
子供の直感は子供の直感でしかなく、親の直感とは違うのです。
子供の幸せは、子供自身の足で歩き、感じ取ることでつかめるのです。
「自分の子供なら、必ず自分に合う企業を見つけられる」と信頼しましょう。
・お互い「子離れ」「親離れ」する必要があるから
就活する子供は、高校生あるいは専門学生、または大学生・大学院生です。
10代後半から20代の年齢なら、「自分はこうしたい」という自我が確立されています。
もちろん他人の意見を聞いてから判断を下すこともありますが、何を選ぶか最終決定するのは本人です。
この時期に親が子供の人生を決めたり、子供が親に人生を決めてもらったりしていては、精神的な自立が遅れてしまいます。
文句を言わない人生にするには、自分が何を良いと思うのか、何が嫌なのか知る力を子供自身が身につけなければなりません。
就活は子供がそのような直観力を身につける絶好の機会なのです。
人生を謳歌するための直観力を磨くには、親離れ・子離れが必要。
そのことを頭に入れ、子供の就職活動を見守りましょう。
・時代が違うから
親が子供の就職先選びに安易に意見できない理由。
その1つが、時代の違いです。
親が学生だったころの就職の価値観・働き方の価値観と、今の時代の価値観は全くの別物です。
まして学生を取り巻く環境は、昔とは180°異なると言っても過言ではありません。
最近は優良企業の評価も変わってきており、ただ単に「安定したお給料がもらえるから」「大企業だから」などの条件だけでは良い企業とは言えないのです。
そのため親が学生だったころ評判の良かった企業も、現在は昔ほどの評価がつかないことは珍しくありません。
さらに就職のしやすさも、親の時代と今とでは異なります。
すぐに内定をもらえる時代もあれば、なかなか内定の出ない時代もある。
このように親が生きた時代と子供の生きる時代には、大きな隔たりがある。
このことを考慮すれば、「この企業がいい」と親が勝手に判断できないのです。
親は今の時代の価値観に基づいて就活した経験がない、ということを忘れずに子供の就活に向き合うこと。
これを念頭に置けば、子供の就活もうまくいくのです。
<就職先選びの際、親がやってはいけないこと3つ!>
就職先選びの際、基本的に親は意見を言わないことが大前提です。
それでも老婆心からつい、子供をサポートしたくなります。
そんなときには、次の3つはやってはいけない、と思い出してみてください。
・特定の企業を無理にすすめること
親は子供より20年~30年以上多く、社会人生活を続けてきました。
そのため自分の業界と関わりのある業界なら、ある程度どんな企業が評判なのか分かります。
子供の希望する業界が運よく自分の熟知している業界なら、つい特定の企業をすすめてしまいます。
でも「評判の良い企業」と「子供にとって良い企業」は異なるのです。
一旦親から「この企業が一番だ」とすすめられてしまうと、子供も先入観を持ち、本当に自分に合う企業を選ぼうとしなくなります。
一方的に親が特定の企業をすすめるのではなく、子供から業界の情報を求められたとき、企業の評判を伝えるのが効果的です。
「この業界では今この企業が一番成長している。
そこで働く社員からの評価も高いね。
でも自分に合う企業はこことは限らないから、とりあえずいくつかの企業を自分の目で見てみるといいよ」
こんなふうに答えてみましょう。
・大企業ばかりをすすめること
昔から、名だたる大企業に勤めるのが幸せとされてきました。
今でもその傾向がありますが、このような価値観は崩壊しつつあります。
自分がのびのびと働ける場所に行く。
自分が勝てる場所に行く。
自分の力量次第で収入が増える。
こんな経験ができる場所は、必ずしも大企業ではないのです。
むしろ大企業でないからこそ、自分に合った柔軟な働き方を実現できます。
「大企業=幸せ」の方程式は捨て、子供の性格・性質に合った企業が一番だと考えるのがポイントです。
・安定をすすめること
子供に大変な思いはさせたくないのが親心です。
食べるもの・住む場所に困らず、毎月一定のお金が入って安心して暮らせることを願います。
しかし子供自身が仕事に安定を望んでいるとは限りません。
安定を望む人もいれば、不安定を望む人もいます。
大切なのは、自分の子供がどちらのタイプであるか、知ることです。
子供に不安定を欲する冒険心があるなら、ベンチャーなどの新興企業を魅力に感じるわけも分かるでしょう。
子供の考える幸せは、親の考える幸せとは違う。
これを認識できれば、親の価値観で安定を押しつけ、子供の判断を妨げずに済むのです。
<では、親は何をすればいいの?>
親が就職先選びにアドバイスしないほうが、かえって子供自身が納得できる就活になります。
でも最近は、親のサポートが就活の結果を左右するとも言われますよね。
「そんなことを言われても、一体親は何をしたらいいの?」
こう思うのも無理はありません。
親が子供のためにできるのは、就活のサポートです。
ただ″就活のサポート″という言葉の意味を、多くの人が取り違えています。
サポートというのは、親が子供の就活に口をはさむことではありません。
自己分析や面接の練習を手伝うこと、就活中リラックスできる環境を整えることです。
つまり子供の定めた目標が実現するように手伝うこと。
これが親にできることなのです。
自己分析は客観的に自分を見なければなりません。
そのためには、親や周りの人が自分をどんな人間だと評価するのか、知る必要があります。
子供が自分自身を深く知り、相性の良い業界を見つけられるように、親から見る子供の特性を詳細に伝えることが大切。
面接本番をむかえる前には、親が面接官になって模擬面接することで、子供はスムーズに受け答えできるようになります。
いよいよ就活本番をむかえたら、子供が安心した状態で選考に臨めるよう、親は子供が安心して帰れる場所となります。
子供が自分で選んだ道を着実に歩めるように、環境を整えることが親のすべきことなのですね。
【まとめ】
どの企業を受けるか、という具体的な段階に入ると、親のアドバイスが子供の役に立たなくなるケースが多いのですね。
業界選びの段階では、今後AIが進出しないか、どの業界のどんな企業が有望か、といった情報を子供と共有する必要はあります。
ただ受ける企業を選ぶ段階では、子供自身がピンときた企業を選ぶべきなのですね。
選考がはじまったら、親は子供が決めた志望企業に内定をもらえるよう、サポート役に回りましょう。
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みなさんからのコメントをもとに、就活生が自分に正直でいられる就活ができるよう、助けとなる記事を発信してまいります。
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