花粉症はとても苦しいものです。
できれば一生花粉症になりたくないものだと思う方は非常に多いですが、実際に花粉症予防の対策は行なっているでしょうか。
花粉症にかかっていないうちは、つい自分には関係ないと思って対策を怠りがちですが、実は対策をしていないと花粉症になる確率は高まってしまうのです。
今回は、あらかじめ花粉症にならないようにするための予防対策の食べ物やメガネ、マスク等の効果についてご紹介します。
目次
花粉症になりたくない!予防対策の食べ物やメガネやマスクの効果は?
今、花粉症が発症していなくとも、遺伝や環境によっては花粉症にかかってしまう場合もあります。
花粉症は必ずしも生まれつき表に現れる症状ではないのです。
花粉症にはかかりたくないけれど、今はかゆくもなんとも感じないから特に対策はしていない、という方は非常に多いのではないでしょうか。
しかし、実は花粉症にかかっていなくとも対策は必要なのです。
できれば花粉症には一生かからないのがベストですよね。花粉症にかからないようにする具体的な方法とはどのようなものなのでしょう。
今回は花粉症予防の方法について探って行きます。
<花粉症になる仕組み>
まずは、花粉症予防として、どのような対策を練れば良いのかしっかりと理解するために、花粉症になるメカニズムからおさえましょう。
花粉症の発症は「コップからあふれる水」のようなものだと考えられることが多いです。
この「コップからあふれ出る水」とはどのような状態を指すのでしょうか。
それは、「個人の許容範囲を超えた抗体がアレルギーとして現れる」ということを意味しています。
この抗体というのは花粉症の一番の原因となる「IgE抗体」のことを指します。
IgE抗体とは、花粉が目や鼻から入り、リンパ球により花粉が侵入者として認識された上で作られるものです。
このIgE抗体は肥満細胞という、鼻や目の粘膜に存在する細胞に付着し、蓄積されて行きます
花粉が侵入する度に、IgE抗体の蓄積量は増えて行きます。
そしてIgE抗体の蓄積量が個人の許容量を超えると肥満細胞が化学物質を分泌しはじめて、花粉を体外に排除しようとするのです。
花粉の排除とは、花粉を体内に入れないように防御する働きのことであり、それはくしゃみや鼻水、涙などのいわゆる″花粉症の症状″となって現れます。
したがって、花粉症にならないためには、抗体が個人の許容値を超えないようにすることが必要です。
しかし、個人の許容値は人によって異なり、環境や遺伝によって大きく差が出るものです。
遺伝や環境によるものとはいえ、IgE抗体は体内にたまって行くものです。
個人の許容値を変えることは困難ですが、IgE抗体を増やさないようにする工夫はできますよね。
それでは、その工夫とはどのようなものなのでしょう。
次は、具体的な花粉症予防法について確認しましょう。
<花粉症にならない方法とは?>
さて、前の項目で花粉症にならないようにする方法とは、IgE抗体を増やさないことだとお話ししました。
分かりやすく言えば「花粉を吸いこまない」ことが大切なのです。
普段から、できる限り花粉を吸い込まないようにするためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。
ますは工夫を行う上で大事なポイントをについておさえます。
・ポイント
花粉症にならないようにするために気を配るべきポイントは主に3つあります。
1食事
2生活習慣
3服装・身に付けるもの
この3つの点に気を配ることが、花粉症を防ぐために最も大切なことです。
また、1と2において、共通することは「体の免疫機能を維持・向上させる」ということです。
花粉症予防対策を行う時には、「体の免疫機能を向上させることができているか」ということについて考えながら実践してみてくださいね。
それでは、それぞれの項目について詳しく確認して行きましょう。
1、食事
食事においては、「免疫機能を高めてくれるもの」を摂取することが大切です。
免疫力が低下すればするほど、体が花粉を異物として察知し、IgE抗体が増え、蓄積されてしまいます。
そのような事態を防ぐためにも、具体的にどのような食品が免疫力を高めてくれるのでしょうか。
・1日3食
最も基本的なことですが、1日3食必ず食事を取るように意識しましょう。
春は忙しい時期でもあるので、つい食事を1食抜かしてしまうこともあるでしょう。
しかし、食事を抜かしてしまうことで、肌の免疫機能が低下し、肌が花粉の刺激に反応しやすくなります。
また、体全体の免疫力を維持するためにも食事から必要な栄養を取ることは必須です。
忙しくても1日3食は取るように心がけましょう。
・乳酸菌・食物繊維
乳酸菌・食物繊維は、体の免疫機能の中心である腸を整える役割を持っています。
ヨーグルトやチーズなどの発酵食品や、レンコン・ゴボウなどの食物繊維を取ることで腸内環境を整え、体全体の免疫機能を高めることができます。
ただしヨーグルトは花粉症に効く種類とそうでない種類があるので注意が必要です。レンコン・ヨーグルトの効能については「花粉症対策の食べ物はレンコン!レシピや甘酒の効果は?」、「花粉症に効果があるヨーグルトの種類は?おすすめの食べ方は?」をご参照くださいね。
花粉症予防になる食品は、何と言っても継続して摂取することが大切です。
1回きりでなく常に体に取り込むよう意識しましょう。
・抗酸化作用のある食品
免疫機能を高めるためには、細胞の酸化を防ぐことが必須です。
つまり抗酸化作用のある食物を取ることが大切なのです。抗酸化作用の期待できる食品としては、魚やミネラル・ビタミンを含む野菜が挙げられます。
しかし、抗酸化作用を持つ成分で特に注目されているのがポリフェノールです。
ポリフェノールは赤ワイン・緑茶・玉ねぎなどに豊富に含まれているので、これらを継続して積極的に摂取して行きことが花粉症予防の大事な点です。
2、生活習慣
生活習慣の面では、とにかく体調管理に努めるということが最も大切なことです。そのために何ができるでしょうか。
・洗顔・入浴
花粉症の時期は、極力肌の露出を防ぐことが大切です。
しかし、顔や髪はどうしても隠せない部分ですよね。特に頭は髪と髪の間に大量の花粉が絡まっているので、入浴時にしっかりと洗い流す必要があります。
また、春は季節の変化により皮膚も非常にデリケートな状態なので、強くこするように洗うのでなく、泡でそっと包み込むようにして洗いましょう。
また、入浴することで、体の免疫機能を高めることができるので、週に2~3回はお湯に浸かるようにしましょう。
・部屋干し
衣服は体に身に付けるものです。
したがって、たとえ花粉症が発症していなくても、花粉の季節に限っては、部屋干しを心がけましょう。
部屋干しを心がければ、洗濯物から落ちた花粉が空気中を舞うこともなく、花粉との接触を防ぐことができます。
・こまめな掃除
花粉の季節だからといって、換気を行なわないわけには行きません。
目には見えませんが、細かい花粉の粒子が部屋の至る場所に散在しています。
特に、絨毯・カーペットなどに花粉が付きやすいため、できればフローリングすることが大切です。
ちなみに、朝は花粉の飛散量が少ないので、換気・掃除を行う場合は早朝に行うのが最良でしょう。
・手洗い、うがい
鼻呼吸をしていても、花粉は喉にたまってしまいます。
というのも、鼻の粘膜部分には繊毛と呼ばれる細かい毛があり、これが鼻から侵入した花粉を喉へと送るためです。
したがって、外出後は必ずうがいを行ない花粉を取り除く必要があります。
また、手も露出する部分であるので、石鹸で雑菌・花粉を念入りに洗い流しましょう。
・加湿器
部屋が乾燥していると、花粉が舞いやすい状態になります。
花粉の季節には加湿器を使用すれば、花粉が空気中を舞うのを防ぐことができます。
また、加湿することで鼻の粘膜も保護されるので、花粉に対する体の反応を抑える効果が期待できるでしょう。
・十分な睡眠
十分な睡眠を取ることは、体の免疫機能を高める最も大きな近道です。
ゴールデンタイムと呼ばれる22時~2時の間は最上質の睡眠が期待できる時間です。
この時間帯には必ず布団に入りおよそ7時間の睡眠を取るようにしましょう。
3、身に付けるもの
ちょっとした小道具や花粉の付きにくい衣服を着ることで、随分と花粉との接触を抑えることができます。
花粉予防に必要なものとは何が挙げられるのでしょうか。
・メガネ
裸眼の状態だと眼の粘膜が外にむきだしたままの状態になります。
このような、花粉に対して無防備な状態を避けるためには、メガネを着用することが大切です。
裸の状態の眼に、ワンクッション防御の壁を作ることで、眼に入る花粉を2分の1から3分の1にまで減らすことができてしまうのです。
花粉の時期は、コンタクトは避け、メガネを使用するよう心がけましょう。
また、目の悪くない方も、メガネあるいは花粉避けのメガネの使用を意識してみましょう。
・マスク
花粉症にかかっていなくとも、花粉の飛ぶ季節にマスクで防御することで、花粉症の発症率を低くすることが可能です。
マスクを付けた場合、体内に侵入する花粉の量は3分の1ほどまで抑えられることが期待できます。
ただし、風の強い場合などは、マスクを着用していても吸い込む量は増えてしまうので、マスクに頼りすぎず、他の面でも花粉症対策を心がけましょう。
・洋服
花粉は非常に細かいので、生地の粗い衣服は避けましょう。とくに毛織物の上着は避けましょう。
花粉の季節に着用すると良い衣服の素材は、ポリエステルなどの化学繊維、あるいは綿です。
このような素材を使用した、表面のつるつるした衣服を着用すれば、花粉が体に接触・侵入しにくくなります。
また、コートなど、外の空気にさらされる服は、玄関にかけ、玄関以外の部屋には持ち込まないようにするのが最善です。
【まとめ】
今回は、前もって花粉症にならないようにするための対策についてご紹介しました。
とても基本的なことばかりですが、その基本、きちんと守れているでしょうか。
ついつい食事を抜いたり、夜更かししたり、バランスの崩れた生活を送ってしまうことも多いですよね。
今までの生活を見直して、改善しやすい部分から意識して直して行きましょう。
最後に、今回の記事が面白いと思った方は是非SNSでシェアしてみてください。
また、面白かった点ご感想などがありましたら、お気軽にコメントしてくださいね。
皆さまのコメントがより良い記事作りのヒントになります。
関連記事:花粉症になる人とならない人の違いと特徴!遺伝と生活環境が原因?