夏の祝日といえば「海の日」。
暑い中通勤・通学していると、海の日を含めた3連休が待ち遠しいもの。
でもついこの祝日をなんとなく過ごしていませんか?
海の日ならではの過ごし方をするには、この祝日の由来を知るのがおすすめです。
海の日を知ることで、この日ならではのイベントを楽しめます。
そこで今回は海の日の由来を探ってみましょう。
目次
海の日の由来とは?2018年の楽しめるイベントも紹介!
海の日と聞いて、「なぜ海の日っていう祝日ができたんだろう?」と疑問に思うかもしれません。
あるいはお子さんに「海の日って何?」と聞かれることもありますよね。
実は海の日は、天皇が関わる祝日です。
「そんなに重要な記念日なの?その起源は?」とますます気になりませんか。
そんな方に、この記事では海の日の由来やイベントについてご紹介します。
まずは、そもそも海の日がどんな日で、何をする日なのか確認してみましょう。
<海の日はいつ?何をする日?>
海の日と聞くと、「いよいよ夏が来たなぁ」と思いますよね。
海の日の日程は毎年7月の第3月曜日。
世界共通の休日ではなく、日本国民限定の祝日です。
月曜日で固定されているので、海の日をむかえる際には土日休みの日とは必ず3連休になります。
そのため、この連休を待ち遠しく思っている人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、「海の日って何をしたらいいの?」とよく分からず過ごしてしまうのも事実。
「国民の祝日に関する法律」によると、海の日には「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」ことが趣旨になっています。
また2007年に制定された海洋基準法にも、海の日について以下のように記載されています。
「国及び地方公共団体は、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)第2条に規定する海の日において、国民の間に広く海洋についての理解と関心を深めるような行事が実施されるよう努めなければならない」
つまり、海の日には「海の発展を願う日」、「海に対する理解を深める日」なのですね。
「海の日」という夏らしい名前、そして上記の法律の内容に鑑みて、全国ではさまざまなイベントも開かれています。
その中でも、海の日を代表するビッグイベントが「海フェスタ」です。
平日に予行なので松島リモートが濃厚。
新潟開港150周年記念「海フェスタにいがた」 ブルーインパルス展示飛行
7/16(月) 14:50頃~20分程度
※事前訓練:7/9(月) 同時間帯、予備日 7/10(火)~7/12(木) 同時間帯
新潟市陸上競技場
1500/7000FT#ブルーインパルスhttps://t.co/4XATUo7E6n pic.twitter.com/2w3UDZs0Ob— 梅シャツ (@ume_shirt) 2018年7月2日
これは先ほどご紹介した「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」という意義を改めて確認するための行事。
毎年記念式典の開催地は異なり、式典には皇族が出席します。
海フェスタの記念式典には、船の一般公開や体験航海、コンサート、マリンスポーツ、祝賀会などさまざまなイベントが含まれています。
海フェスタは1日で終わる祭典ではなく、2週間程度の期間にわたって開催されます。
今年2018年は7月14日(土)から7月29日(日)まで、新潟県新潟市、佐渡市、そして聖龍町の2市1町で開催される予定です。
ちょうど2018年は新潟港・両津港が開港150周年をむかえる年にあたり、それに合わせて海フェスタが開催されます。
夏休みに新潟へお出かけする人は、観光ついでに海フェスタに参加してみるのも1つの楽しみ方ですよ。
<海の日の由来は?>
今では夏を代表する休日としてすっかりなじみのある休日として知られる海の日ですが、そもそもの由来について気になりませんか。
実は今の海の日は、もともと「海の記念日」としてはじまりました。
「海の記念日」の起源となったのは、明治天皇の御巡幸です。
御巡幸とは、天皇が各地を回られることです。
明治天皇は明治9年に、御巡幸として東北地方を回られ、その帰りに「明治丸」という名の船にお乗りになりました。
今までも、軍艦を使った御巡幸がありましたが、天皇が軍艦以外の舟にお乗りになったのは、この時が初めてでした。
そして7月20日に無事、横浜港にご帰着されたのです。
それを祝い、「海の記念日」が制定されました。
実はこの御巡幸の際、海は荒れに荒れて乗組員の中には船酔いする人が多く出てしまいました。
しかし、明治天皇は何事もなかったかのように落ち着いていらっしゃったと伝えられています。
そんな明治天皇のご様子は全日本国民にも伝わりました。
当時の日本では、船での航海の安全性に不安があったのですが、明治天皇が無事帰港したことを受け、日本の一般国民は船の安全性を信頼するようになったのです。
そして天皇の航海をきっかけに、日本における海運と船旅は急激に発展していきました。
日本における天皇の力は、やはり想像を超えるものですね。
ところで、ここで1つ、疑問が湧いてきませんか?
明治天皇が無事横浜港にご帰着したのは7月20日。
「はて?それなら海の日は毎年7月20日になるはずでは?」
この疑問を解消するべく、次の項目では海の日制定の経緯をチェックしてまいりましょう。
<海の日制定までの道のりは?>
明治天皇が7月20日、無事横浜港にご帰着してから、海運関係者や海に携わる仕事をしている人々の間ではこの日を記念日にしようという声が上がるようになりました。
その上、明治天皇が横浜港にご帰着してからは、日本の海運業が盛んになったことから、7月20日には歴史的な意義があると改めて認識されるようになりました。
このような背景から、昭和16年(1941年)に「海の記念日」が作られたのです。
記念日が制定されるまでに、大正、昭和と2つの時代が過ぎました。
しかし、「海の記念日」が制定された時点では、まだ国民の祝日にはなっていませんでした。
「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」という趣旨にそって、国民の休日「海の日」が制定されたのは平成7年(1995年)のことでした。
これ以降、7月20日が海の日として国民の祝日となったのですが、ここでまた疑問が浮かんできませんか?
そう、今現在は7月20日ではなく、7月の第3日曜日が海の日になっているということです。
実は2003年から「ハッピーマンデー」という制度が制定され、一部の祝日を月曜日に移動させ、3連休を増やそうとする試みが行われるようになったのです。
「ハッピーマンデー」制度は、週休2日制が浸透してきたことを受け、月曜日を国民の祝日にすることで余暇を過ごせるようにと制定されたものです。
ただ、3連休が増えることにより、学校では月曜日の授業が消化しきれない、病院では患者さんが通えないなどの不便が生じ、批判も声も少なくありません。
話は長くなりましたがこれを機に、本来は7月20日であったはずの「海の日」も、7月の第3日曜日になったのです。
<海の日に見ておきたいイベントは?>
海の日は、「海に感謝する日」、「海に親しむ日」、「海に関して理解を深める日」であることが分かりました。
明治天皇をきっかけに日本の海運が発展した重要な日には、ただじっとしているだけではもったいない!
実は海フェスタの他にも、海の日にぜひ足を運んでおきたいイベントがあるんです。
それは「満艦飾(まんかんしょく)」。
満艦飾とは海上自衛隊が海の日に行うイベントで、日本各地の基地や港湾に停まっている自衛艦で行われます。
このイベントでは海の日の祝意を表すため、艦首からマストを通し、艦尾まで信号旗を連ねて掲揚します。
夜には電灯艦飾を行い、きらびやかな軍艦の姿にはじっと見入ってしまいます。
このイベントは意外にもカップルに人気なので、デートのついでに基地や港湾に立ち寄り、見物してみてはいかがでしょうか。
特に横須賀の基地近くには、基地を一望できるヴェルニー公園という、見晴らしの良いスポットがあります。
普段見慣れない景色は、海の日の良い思い出となりますよ。
その他、海の日にちなんでたくさんのイベントが開催されています。
おすすめは「海の日記念 東京海さんぽ」です。
ゆりかもめ日の出駅から徒歩2分の「東京湾シンフォニークルーズ」から、たったワンコイン(500円)で気軽にクルーズできてしまいます。
2018年7月16日(月)の9:30~10:30の間に開催されています。
昨日行った場所は…
東京湾シンフォニークルーズ
でした✨実は、中学の修学旅行でもここに来たのを思い出しました。
あの頃とは全然違う、私。 pic.twitter.com/Gn4W340mka— 宮堂愛弓(みやどうあゆみ) (@AyuAm81) 2017年8月3日
こちらも海の日のデート、お得な値段で東京湾をクルーズできるイベントなので、ぜひ参加してみたいところ。
もちろん、東京以外の日本各地でもとっておきなイベントが開催されるので、チェックしてみてくださいね。
【まとめ】
「海の日か、夏だなぁ」なんて何気なく過ごしている祝日の由来に、まさか天皇が関わっているとは!
この記事を読んでそう思った人は多いのでは?
日本の祝日にはひとつひとつ意味があるので、それを確認して過ごしてみれば、せっかくの祝日も充実した一日になりますよ。
さて、この夏の海の日、何をして過ごしますか?
最後に今回の記事が役に立ったと思ったら、ぜひSNSでシェアしてみてください。
また記事のこの部分が面白かった、ここが意外だったなどのご感想があれば、お気軽にコメントください。
みなさんからのコメントをもとに、日本の祝日を知り、有意義な一日を過ごすためのご提案をいたします。