一眼レフカメラで風景を撮ろうとしても、うまく行かないことって多いですよね。
風景写真は光の加減や景色のバランスが難しく、侮れないジャンルです。
まさにカメラの腕前を試されますが、撮り方のポイントさえ押さえれば初心者でもきれいに撮れます。
そこで、今回は一眼レフを使った風景写真の撮り方ポイントを、初心者の観点からご紹介しますね。
目次
一眼レフカメラを使った風景写真の撮り方!初心者の為に撮影のコツを紹介!
人物写真や料理の写真は上手に撮れるのに、風景となるときれいに撮れない。
風景写真はコツを知らないと、上手に撮ることができません。
でも旅行サイトや雑誌などを見ていると、「私もこんな写真を撮れたらな…」と思うことはありませんか?
あきらめるのは、まだ早い。
風景写真はコツさえ押さえれば、確実にクオリティが上がります。
そこで今回は初心者向けに、一眼レフカメラの風景写真の撮り方を確認してみましょう。
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<空と地面を撮影したいとき、役立つ撮り方はコレ!>
海に沈む夕日や、大空の下に広がるビル街、遠くまで広がる地平線、森の中の湖。
こんな景色をきれいな写真にできたらいいなぁ、と思いませんか。
大地と空をカメラにおさめる時に、非常に役立つテクニックがあります。
それは「二分割法」です。
この構図は一眼レフカメラ撮影で基本中の基本となるテクニックとして知られています。
「二分割法」とは、画面の上下を二等分したライン上に空と大地の境目が重なるように撮影するテクニックです。
このように撮影することで、写真に占める空と大地のバランスをとれるのですね。
ただし「二分割法」には、注意点もあります。
それは上下を二等分する線がきちんと水平になっているか否か、ということです。
水平線・地平線がきちんと真ん中に来ていても、斜めになってしまうと不安定な印象を与えます。
線はしっかりと水平にすることで、写真にも安定感が出るのですね。
<風景をくっきりと写すために○○を大きくする>
人物を撮るときは、被写体となる人を写真の主人公にするため、周囲の景色がぼけるように調整しますよね。
その一方で風景を撮影するときには、風景全体が主役なので全体をくっきりと写すのがポイントです。
風景全体をくっきりと写すには、「F値」と呼ばれるものを大きくする必要があります。
F値を大きくすることで、風景全体にピントを合わせられます。
でも「そもそもF値って何?」と思いますよね。
F値とは、一眼レフカメラレンズに取り込む光の量を数値化したものを指します。
F値が大きいほど全体がくっきりと写り、小さいほど周囲がぼけて被写体のみがハッキリと写ります。
そして、このF値を調整する部位はカメラレンズに内蔵されている「絞り」です。
絞りを開くほど光の量が多くF値は小さくなり、絞りを絞るほど光の量は少なくF値は大きくなります。
つまり景色を撮るときには、絞りを絞るのがポイントなのですね。
あくまでも絞りを絞りながら、じぶんの目で確認するのが大事ですが、目安としてF値は8~13くらい。
この値で撮影すれば、くっきりとピントの合う、クリアな景色を撮れます。
「景色は(絞りを)絞る」、「人物は(絞りを)開く」ということを覚えておきましょう。
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<なだらかなカーブはS字構図が効果的>
景色の中にはなだらかなカーブが含まれていますよね。
曲がりくねった道や川、山脈などには、なだらかなカーブの美しさがあります。
S字のようにゆるいカーブをうまく利用するのが、S字構図です。
二分割法は直線を利用した構図で、すっきりとした印象の写真に仕上がりますが、その一方でS字構図を利用すると、やわらかなイメージの写真に仕上がります。
自然の美しさを表現したいときは、カーブを見つけてS字構図を意識してみましょう。
<最も美しく撮れる撮影時間帯を選ぶ>
きれいな風景写真を撮るには、言うまでもなく撮影者の腕前が大切です。
しかし、実はそれだけではないのですね。
美しく撮れる撮影時間帯を選ぶことも、うっとりする風景を撮るために欠かせません。
一眼レフカメラ初心者でも、きれいな風景写真を撮れる時間帯は「ブルーアワー」。
ブルーアワーとは日の出前や、日没後の時間帯のことです。
この時間帯は太陽の光をじかに受けず、柔らかい光に照らされて景色が浮かび上がります。
そのため、ふんわりとしたイメージの写真を撮れるのですね。
景色もパステルな雰囲気になるので、一眼レフ初心者には撮影のしがいがあります。
ちなみに、太陽がすっかり昇った昼間は風景撮影に向いていません。
「景色が太陽に照らし出されて、美しく撮れるのでは?」と思いますよね。
でも太陽の光で影が濃くなり、明暗の差が激しくなってしまう、というデメリットがあるのですね。
明暗の差が激しくなってしまうと、景色の細部が分かりにくくなり、風景の美しさを伝えきれません。
風景の細部まで美しく撮るためには、やはり太陽の光の弱い時間帯が狙い目なのです。
<夜景ならではの光のぼやけを撮る>
一眼レフカメラを購入したら、きれいな夜景を撮ってみたいと思いませんか。
夜景写真はカメラの腕試しもできるので、撮りがいのある分野です。
高い場所から写した街の光や、イルミネーションを写真にするのも魅力的ですが、車のライトは気軽に撮れる夜景写真です。
ミラーボウルがきらきらと輝くような写真が撮れる上に、大通りに行けば簡単に撮れるので、車の夜景写真は初心者におすすめです。
車のライトをぼんやりと撮るための手順として最初に行うのが、レンズのフォーカス設定をMF(マニュアルフォーカス)にすること。
MFに設定したら、画面を見ながらピントリングを回します。
調整しつつ画面で確認して、ボケが一番きれいに表現できるところでシャッターを切ります。
このような手順で撮ることで、車のライトが丸くぼやけて、ぼんやりした美しさを表現できるのですね。
<放射構図で奥行きを表現する>
景色を美しく撮るには、ダイナミックかつ奥行きのある放射構図が効果的です。
放射構図はまっすぐに続く道や、駅のホームに停まる電車を撮影するときに大活躍します。
手前から奥に向かうにつれて、道幅が狭くなり、収束点ができることで立体的な写真を撮れます。
収束点のある構図は、見る人の視線をぐっと引きつけ、吸い込まれるような感覚になるので、インパクトのある写真を撮る際にはうってつけのテクニックです。
放射構図を取り入れた写真をもっと美しく撮りたいときは、プラスαで三分割法や二分割法を組み合わせて撮ると効果的です。
縦横を三分割した交点に収束点を置く。
大地と空の境目で写真を二分割し、えんえんと続く道の収束点を中央にくるように撮る。
このように撮影することで、かなりプロに近い写真を撮れるようになりますよ。
<水の流れを撮りたい>
風景写真で多いのが川や滝、海などの水流の写真です。
さらさらと流れる水、しぶきを上げるダイナミックな流れなど、水のイメージもさまざまです。
水の流れをきれいに撮るためにポイントとなるのが、シャッターの速度です。
高速でシャッターを切ったときと、低速でシャッターを切ったときでは、水の流れは全く違って見えるのですね。
高速で撮ったときには、水の動きが止まり、躍動感に富んだ写真を撮ることができます。
しぶきや水滴の形がよく分かり、ふだん目にすることのできない水の様子はユニーク。
その一方でシャッタースピードを低速にしたときは、水の流れはやわらかな印象になります。
滝や渓流の流れを絹のように写したいときには、スローシャッターが適しています。
ただシャッタースピードを変えると、明るさも変わってしまいます。
スピードを速めた場合は暗めに写り、シャッタースピードを速めた場合は明るくなります。
ある程度はカメラが補正してくれますが、注意が必要です。
またシャッタースピードは遅くなるほど手ブレが起きやすくなるので気をつけましょう。
シャッタースピードは、シャッター優先モードを選んで調整します。
オリンパスやパナソニック、ニコンの場合はSと表示されているダイヤルを、ペンタックスやキャノンの場合は「Tv」と表示されたダイヤルで調整します。
それぞれの水の流れによって、適切なシャッタースピードが変わるので、じぶんで調整しながら、何枚か写真を撮ってみましょう。
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【まとめ】
風景写真は光の具合、そして構図がものを言います。
とくに撮影する時間帯は大事です。
日の出前・日の入り直後のブルーアワーを逃さずに、きれいな景色を撮ってみてくださいね。
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みなさんからのコメントをもとに、たくさんの場所に出かけて、写真を撮りたくなるような一眼レフのワンポイントをお届けします。
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