慶應義塾大学経済学部の世界史は、クセのある問題の多い点が特徴的です。
しかし、難易度としては標準。
この学部の出題傾向をしっかりおさえ、それに応じた受験対策を行えば、高得点を期待できます。
一体どのような対策を練れば、高得点を狙えるのでしょうか。
そこで、今回は慶應経済の世界史受験対策についてご紹介しますね。
目次
慶應義塾大学経済学部の世界史受験対策!高得点の取り方は?
私立大学の中でも、慶應経済学部の世界史では特色のある問題が出題されます。
世界史の勉強は多くの受験生が後回しにするため、この科目にしっかりと取り組むことで、周囲との差をつけることができ、高得点も狙えます。
そのためにも、慶應経済の世界史の配点・傾向、対策についてもしっかりと把握しておく必要があります。
そこで、今回は慶應経済学部の世界史対策について確認して参りましょう。
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<慶應経済の世界史問題の配点・傾向は?>
慶應経済の世界史の配点は、150点満点で、試験時間は80分。
例年、大問は4題出題されます。
出題範囲は広く、幅広い時代を対象に通史的に問われているため、世界史に関する広い知識が必要とされています。
ただ、出題範囲はある程度指定されており、1500年以降が中心となっています。
もちろん、この年代以前を対象とした問題も出題されるので、しっかりと対策しておく必要があります。
とくに、毎年戦後史が出題される確率が高い傾向にあります。
戦後史は多くの受験生が苦手とする分野ですが、慶應経済の世界史で高得点を狙うためにも、徹底的に攻略しておきましょう。
慶應経済の世界史で良く出題される分野は、ヨーロッパ文化圏の形成と発展、19世紀の世界、帝国主義時代から第1次・第2次世界大戦の時代となります。
また、全体的に社会経済史をテーマにした問題が出題される傾向にありますが、それほど身構えてしまう必要もありません。
というのも、経済学部の世界史は、同じ慶應の他学部と比較してみると問題で要求される知識量が多くないからです。
難易度の観点から見ても、慶應経済の世界史は早慶レベルの問題としては、標準だと言えるでしょう。
ただ、問題にクセがあり、特徴として慶應経済の世界史はほぼすべての問題が記述式、かつ指定語句を用いた30∼50字の短い論述問題が挙げられます。
さらに、グラフや表を読み取る能力が問われる問題も、慶應経済の特徴といえます。
他の学部や他大学の入試問題では、世界史の問題でグラフ・表を見かけることはあまりないので、慣れないかもしれません。
そのためにも、教科書や資料集に載っているグラフ・図表にはふだんから目を通しておくように心がけ、その上で過去問演習に取り組むようにしましょう。
全体を通して言えることは、慶應経済の世界史で高得点を取るには、歴史上の物事・年号を暗記するのではなく、1つ1つの出来事の因果関係をしっかりと理解する必要があるということです。
論述対策としても、教科書を読み込んでなぜその出来事が起ったのか、しっかりと確認してみることをおすすめします。
自分の使っている教科書を読み込むことで、論述問題にも対処できるようになるのですね。
<高得点を狙える! 慶應経済の世界史の対策は?>
さて、前項では慶應経済の世界史の対策を確認してまいりました。
まず、大きな特徴として挙げられるのは、慶應経済学部では戦後史が中心となっている点です。
戦後史のなかでもとくにアメリカの経済分野は頻出であり、ニクソンショックやブレトンウッズ体制などが出題されやすい分野です。
これらの出来事や政策については、教科書や資料集、用語集をしっかりと読み込み、説明できるように準備しておく必要があります。
また、一部分、現代のニュースと関連して出題される場合もあるので、日ごろから新聞やニュースに目を通しておくように対策するのがポイントです。
また、戦後史だけをピックアップした問題集を購入し、一通り解いて慣れておくことも大切です。
戦後史に特化した問題集については、次の項目でご紹介しますね。
もちろん、戦後史は大切なのですが、たとえ戦後史の問題であっても背景として戦後史以前の時代の知識も必要です。
やはり、一通り通史の勉強も行っておきましょう。
そして、もう一つの特徴である記述対策に関してはどのような対策を講じれはよいのでしょうか。
慶應経済の論述問題に対処するためには、歴史上の出来事の因果関係をしっかりとおさえておく必要があります。
論述対策に取り組むのは、高校3年の夏休み明けが適当です。
この時期までに、一通り通史をある程度完成させておき、夏休みには世界史の教科書を何度も読み込みましょう。
このように事前に備えておくことで、論述演習では歯が立たないという事態を防げるのですね。
論述問題の演習では、自分一人だけでなく、かならず学校の先生や予備校の講師に添削を頼むようにしましょう。
論述問題を解く際には、解答する際に大切だと思うキーワードをいくつか絞り出し、それらのキーワードを繋げて行くというイメージで取り組んでみましょう。
また、論述の問題集だけでなく、教科書の小見出しを利用して対策するのも非常に効果的です。
教科書に載っている小見出しについて、30∼50字程度でまとめてみましょう。
小見出しであれば、教科書にも内容が載っているので、自分の論述と照らし合わせることができますが、こちらもやはり先生や講師に添削してもらうことをおすすめします。
以上のように、慶應経済の世界史対策に関しては、戦後史・論述が高得点へのカギとなります。
この2つのポイントに焦点をあてながらも、まんべんなく通史を行うようにしましょう。
<慶應経済の世界史対策におすすめの問題集は?>
慶應経済学部で必要な世界史対策の問題集としては、一体どのようなものが挙げられるのでしょうか。
まず、世界史の通史の勉強で最もおすすめできる参考書が「実力をつける世界史100題」(Z会出版編集部)です。
この参考書は、古代から近現代までを対象とした穴埋め問題が中心です。
問題自体は、基礎から標準レベルの問題が多いので、手堅く基礎固めを行うにはこの1冊さえあれば十分です。
問題数も非常に多いので、何周も繰り返し解くことで確実に実力の付く良書です。
この問題集は1年を通して使い続けるようにしましょう。
そして、慶應経済でも大切な分野である現代史に特化した問題集としては、「攻略世界史 近現代史 整理と入試実践」(Z会)がおすすめです。
この問題集は、現代史についてまとめられた参考書であり、かつ問題集でもあるので、現代史の流れを徹底的に身に付けるには適しています。
近現代史に特化した問題集なので、全体的に難易度も高く、最初は解きにくいかもしれません。
しかし、この問題集を何度も繰り返すことで、他の受験生とは大きな差をつけることができるのですね。
そして、慶應経済で特徴的な論述問題に対応する問題集としては「世界史論述問題集」(山川出版社)が挙げられます。
この問題集は、通史の問題集ですが慶應経済に特化するのであれば、現代史の部分に集中して取り組むようにしましょう。
また、論述対策については、先ほどご紹介した教科書の小見出しで実力をつけるのも最適な勉強法ですよ。
【まとめ】
今回ご紹介したように、慶應経済の世界史は早慶レベルの問題としては標準ではありますが、経済関連や現代史、論述問題が苦手な人にとってはクセのある問題とも言えます。
でも、この記事で挙げたような参考書を何度も繰り返し解き直し、先生に論述を欠かさず添削してもらうことで、入試問題に太刀打ちできる力が確実に付きます。
世界史はとにかくコツコツと継続して練習することが大切なので、地道に研鑽を積んでいきましょう。
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