多読は多くの知識を身に付ける方法として注目されています。
しかし、この方法がもっとも大きな効果を発揮する場面があります。
その場面とは、一体どんな時なのでしょうか。
また、どんな方法で多読すれば良いのでしょう。
ふだんから普通の方法で読書していると分かりませんよね。
そこで、この記事では多読の効果や方法を確認して行きましょう。
目次
多読の効果的な方法!読書で知識を効率よく吸収するには?
速読・精読・多読…本の読み方はたくさんありますよね。
どれもそれなりの効果がありますが、その中でも多読は多くの情報を吸収し、視野を広げる方法として注目を集めています。
でも、一度にどうすればたくさんの本に目を通せるのでしょうか。
私たちはたいてい、1冊の本をはじめから最後まで読み通す読書をしているので、多読の方法を知りません。
しかし、多読を身に付けることで、リサーチ能力はぐっと上がります。
そこで、今回は多読の効果的なやり方・多読の方法などを確認し、質の高い読書スキルを身に付けましょう。
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<多読の効果とは…?>
多読は具体的にどんな効果をもたらすのでしょうか。
幅広い知識を身に付けられる、というメリットだけではありません。
そこには、意外な効果もあるのですね。
それでは、早速多読の効果について確認してみましょう。
・1つのテーマをあらゆる視点から考えられるようになる
多読はどのような場面で役に立つのでしょうか。
もちろん、ジャンルを問わずあらゆる知識を広く浅く吸収したいときには、手っ取り早い方法です。
しかし、多読がもっともその効果を発揮するのは、ある1つのテーマについての情報を集めている場合です。
たとえば、コーヒーショップを開く夢があるとします。
そうなると当然、コーヒーに関する知識が必要ですよね。
そこで、「コーヒーの歴史」について勉強します。
その場合、数冊読んだだけでは正確な知識を得たとは言えません。
なぜなら、1つの物事についてたった数人からしか話を聞いていないことと同じだからです。
これでは、得られる情報も限られ、「コーヒーの歴史」に関して偏った視点を持ってしまいます。
でも、多読することで「コーヒーの歴史」について、あらゆる角度からメスを入れられるので、より正確な情報を吸収できるのです。
つまり、多読することで1つの物事を色んな角度から検証し、より真実に近い情報を得られるのですね。
言い換えれば、自分の価値観に縛られなくなるということにも繋がります。
あらゆるバックグラウンドをもつ著者たちの話を聞くことで、1つの物事について色んな見方ができるようになるのですね。
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・自分に必要な情報を抽出するのが早くなる
多読するには、時間が必要です。
しかし、時間は有限ではありません。
限られた時間の中で、どれほど多くの本を読めるのか。
できる限り、多くの本から学びを得るためには、瞬時に自分に必要な情報を選びぬく必要があります。
多読をするうちに、目次や中身をさっと見ることを通して、どの箇所が自分に必要そうなのか見当がつくようになるのですね。
そのため、自分にとって必要な部分を重点的に読み、それ以外はさらっと確認するような読み方ができるようになるのです。
自分に必要な情報を抽出するコツについては、また後ほどご連絡しますね。
・考える時間を作ろうとするようになる
多読に慣れると自分に必要な情報を手っ取り早く抽出できるようになります。
しかし、その一方で、難点もあります。
それは、本ばかり読んでいて(つまり人の意見ばかり聞いていて)、自分で考えなくなるということです。
本で学び実際に実践してみること、本で学んだことを人に話すことは良いことです。
しかし、単なる受け売りでは自分の頭で考えたことにはなりません。
自分の経験を通して思考を深めること。
その作業ができてようやく、自分が独自に編み出した考え方が出来上がります。
これこそが、人生の宝と言えるものです。
でも、多読をしているうちに「本ばかり読んでいるから、自分で考えなければ」と思うことが多くなります。
かえって多読することで、「次は自力で考える時間を作ろう」と気づくのですね。
多読を中心にした読書と自分自身の経験を通して、自力で考える時間を作ることで、オリジナルな思索が生み出されてゆくのです。
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<どんな場面で多読する必要があるの?>
多読という読書方法は、もちろん幅広い知識を即急に集めるときに役に立ちます。
ただし、その効果を最大限発揮するのはもっと別の場面です。
前の項目でもご紹介したように、多読のメリットは立場・考え方の異なる多くの著者の意見を取り入れることで、1つのテーマをあらゆる角度から検証できる点です。
このように、多読は主に1つのことを深く掘り下げるときに役立つ読書方法なのですね。
したがって、仕事においてある特定の分野をリサーチする場合や、卒業論文を執筆する場合に適した読書法なのですね。
多読の他にも、速読や精読などさまざまな読書法があります。
大切なのは、自分にとってそれぞれの読書法が、どのような場面で最大限の効果を発揮するのか見極め実践することです。
これを意識して読書するだけで、吸収力も随分違ってきますよ。
<どう読めばいい? 多読の方法について!>
さて、多読というと本をたくさん読むイメージを思い浮かべますよね。
しかし、ただたくさんの本を一度に読むだけでは効果がありません。
そこで、どのように読めば効果が期待できるのか、確認してみましょう。
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・印象に残った箇所を書き写す
多読しているとさまざまな本に触れるので、どの本で何を言われているか分からなくなってしまいます。
そこで大切なのは、読んでいる途中で印象に残った箇所をノートに書き写すことです。
一字一句書き写すことがポイントです。
すべて写すことで、その内容がしっかりと頭にインプットされます。
さらに、書き写すことのメリットはもう一つあります。
それは、ノートを見返せば手っ取り早く、本から学んだことを見直せるという点です。
多読では何冊も手に取るので、たとえ印象に残った箇所に付箋や線を引いても、後で見返す際に不便です。
でも、印象に残った箇所を1冊のノートに書き写しておくことで、簡単に見返すことができるのですね。
書き写すノートは、できればジャンルごとに分けておくと見直しやすくなります。
たとえば、「コーヒーの歴史」について多読しているならば、「コーヒーの歴史」専用のノートを作ります。
多読を趣味としており、とにかくジャンルを問わず幅広い知識・雑学を身に付けているのであれば、「雑多な知識」専用のノートを作ります。
このようにノートを整理することで、ふと「あの本には何が書かれていたっけ」と気になった時に、簡単に知識の確認を行えるのです。
印象に残った箇所を書き写した時には、本の題名とその箇所が乗せられていたページ数も記録しておきましょう。
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・興味がない箇所は読み飛ばす
多読は精読とは大きく異なる点があります。
それは「自分にとって必要な情報を抽出する」という点です。
そのため、自分に必要のない部分や興味を惹かれない箇所がある場合は、軽く目を通すくらいでも問題ありません。
精読であれば、そのような箇所であってもじっくりと向き合う必要があります。
しかし、多読の場合はそもそもの目的が、役立つ情報を手っ取り早く抜き出すことなので、読み飛ばしてしまってもよいのですね。
仮に、読み飛ばした個所が気になる場合には、後でじっくりと精読すれば良いからです。
したがって、読んでいてもあまり面白くない、自分が知りたいことに答えてくれそうにないと判断したら、その先に自分の求めているものがあるかどうか探すことを優先しましょう。
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・見出しの多い章を優先して読む
自分に必要な情報を短時間で抽出するコツとして挙げられるのが、本の目次をチェックすることです。
このページを見れば、どこに自分が必要としている情報が載せられているのか一目瞭然です。
また、その本で最も大切な箇所について知ることができます。
たいてい、特に大切な章には小見出しがもっとも多く含まれています。
というのも、筆者の語りたい内容が多いからです。
目次をなんとなく眺めたとき、ボリュームの多い章があれば、自分に必要な情報が載っていなくても一通り読んでみる価値があります。
もしかしたら、その箇所から思いがけず新しいヒントを見つけ出せる可能性があるからです。
【まとめ】
多読が最大限に活かされるのは、リサーチの場面。
これを頭に入れて実践するだけで、随分と結果が違ってきます。
また、同じ多読でも色々な知識を幅広く身に付ける、あるいは1つの事柄を深く掘り下げてゆく、という2つの目的があります。
自分は何を目的として読書しているか、考えながら多読すると効果的ですね。
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