大学生のうちは恋愛について全く分からないと悩む方も多いでしょう。
恋愛はなんとなく甘いもの、というイメージを抱きます。
自分で体験しない限り、恋愛について知ることはできません。
しかし体験だけでなく、踏み込んで思索することで、人の心の深さに触れることができます。
今回は抽象的なテーマですが、ご一緒に恋愛について考察しましょう。
目次
大学生に告ぐ!恋愛とは何か、なぜ恋愛するのか考えよう
恋愛とは何だろうか、なぜ人は恋愛するのだろうか、と考えてみる。すると、なかなか答えを出せないことに気づく。
恋愛ほど深淵で、いくらもがいても簡単に解を見つけられないものは無いのではないでしょうか。
でも、「どうして恋愛するのか」「そもそも恋愛とは何か」という疑問を追いかけることを通して、人は人間の核心に触れることができるのかもしれません。
今回はとても抽象的な内容になってしまいますが、時間のある大学生のうちにゆっくりと思いめぐらしてみたいテーマ、「人はなぜ恋愛をするのか、恋愛とは何か」についてご一緒に考えて参りましょう。
<恋愛とは幻想?>
結婚は「現実」で、恋愛は「幻想」だ。
こんな言葉をよく耳にするものです。
でも、恋愛は幻想だと言い切れることができるでしょうか。
確かに、恋愛経験のない場合、あるいは恋人がいない時期には、恋愛に対して理想や夢を抱きやすいかもしれません。
しかし、実際に恋愛してみると、とても現実的で世俗的なものであることに気づきます。
それほどロマンを感じない場面も多いかもしれません。
もちろん、付き合う相手によって、状況は異なるでしょう。
ロマンを交わせる相手に巡り合うこともあります。
でも、恋愛において「幻想」を保ち続けるためには相当な労力が要るものです。
というのも、常に相手本位である必要が生じるからです。
恋愛において、相手本位であることは大切なことです。
しかし、私たちは神仏のような存在ではないので、つい自我を押し通してしまうことも多いもの。
そのため、恋愛中には必ず喧嘩やすれ違い、別れなどに直面します。
結局、空想上の恋愛には、幻想を抱いてしまいがちなのですが、現実の恋愛には幻想はないと言っても過言ではありません。
もちろん、デート中に恋人といい雰囲気になることもありますが、それは一瞬のことで、常にそのような雰囲気に包まれているわけではないのです。
こう考えると、恋愛に失望してしまうかもしれません。
でも、人は失恋しても、元気になるとまた恋をしたくなるし、いつでもその機会を待ち受けているものです。
それに、やはり恋愛は楽しいもの。
なぜ私たちはそのように感じ、恋愛を求めるのでしょうか。
<なぜ恋愛を求めるのか>
前の項目では恋愛の正体は決して幻想ではなく、とても現実的なものであると捉えてみました。
それでも、人は恋愛に淡い期待を寄せることをやめません。
「もう恋愛なんてしない」と決めたつもりでも、どうして恋愛したい気持ちをこらえきれなくなってしまうのでしょうか。
精神的な面に焦点を当て、その理由を考えてみると、次のような点が挙げられます。
1. 孤独を感じるから
2. 人間の重みを感じていたいから
最初の「孤独を感じるから」という理由で恋を求めるケースは非常に多いのではないでしょうか。
「孤独を埋めたい」と思って誰かを求めることは、「相手は誰でも良い」ということを示しているのかもしれません。
しかし、自分の孤独と相手への愛情の区別を付けることはとても難しいことです。
人は本来孤独だから、愛する人を求める。
瀬戸内寂聴も、エーリッヒ・フロムも、このような言葉を私たちに投げ掛けています。
したがって、「孤独で寂しい」と感じ、愛する人を求めることは世の常であり、悪いことではないのです。
お互いが孤独であることを分かり合えていたら、自分のやさしさを相手に注ぐことができる。両腕を広げ、真正面から人間の孤独を受け止める。
これが、恋愛において大切なことなのかもしれません。
そしてもう一つ、「人間の″重み″を感じていたいから」という点についても考えてみましょう。
「人間の″重み″」という言葉は「大学生で恋愛経験が無い不安!恋愛は必要なのか考えよう!」の記事の中にも出てきましたが、この″重み″とは、自分以外の他者の感情や心の動き、あるいは思索を意味しています。
人は命ある限り、せわしく思索を巡らせ、外界からの刺激に心を揺さぶられるものです。
そしてそれは、「生きている」という感覚を証明するものであり、自分自身からも感じ取れるものです。
でも、私たちはとても欲張りなもので、自分自身の″重み″を感じるだけでは飽きてしまうようです。
「もっと人に近づいて、人の″重み″を感じて、人間存在に触れていたい」という願望が心のどこかに潜んでいるから、他人を求めるのです。
孤独を感じているから相手を求める、という理由だけではなく、人間に対する好奇心も持ちあわせているから、人は恋愛するのかもしれません。
<恋愛から何が得られるのか>
「恋愛は人を大きく成長させる」ということを飽きるほど耳にするでしょう。
でも、「失恋したばかりで成長どころではない」、「今まで納得できない恋愛ばかりだった」と落ち込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
一時期は、恋愛から得るものなんてないよ、無駄な時間を使うだけだ、と思ってしまうこともあるでしょう。
それでも、時が経つにつれて、新しい出会いや出来事を重ねてゆくうちに、不思議と昔の恋愛が自分の中で実を結んでいることに、ふと気づきます。
「昔付き合っていたあの子は、きっとこんな気持ちだったのだろう」と、今なら痛いくらいよく分かることが山ほどあるのです。
人はいくつになっても、完璧な存在になることはできません。
「今度こそ、良い恋愛をしよう」と心に決めても、失敗することはいくらでもあります。
失敗してしまった時には、失うものばかりだと感じるものです。
信頼・愛情・関係などは壊れてしまいやすい。
しかし、壊れてしまったものが大きければ大きいほど、得るものも多いのが恋愛の法則です。
得るものは、人それぞれ異なるので、ここで「恋愛からはこんなことを学べる」などと大口をたたくことはできません。
何を得られるのかに関して解というものは無く、人間一人一人が自分で答えを出して行かなければなりません。
ただ、恋愛からどんなものが得られるのか知るためには、いくつかのポイントがあります。
そのポイントについて、1つずつ確認していきましょう。
・少し達観して、今の恋愛を観察してみる
「恋は盲目」といい、恋愛中は自分たちを美化してしまいがちです。
しかし、意識すれば冷静に今の状態を捉えることができます。
そのような状態を自分でつくり出すことができれば、自分はどのような気持ちを持っており、その一方で相手はこんなことを思っているのではないか、と落ち着いて見直せるのです。
このように達観してみれば、2人の人間がどのような状態で気持ちを交わし合っているのか知ることができるでしょう。
・過去の恋愛は美化するでもなく、忘却するでもなく、もう一度ありのまま思い起こしてみる
恋愛経験のある人なら、過去の恋愛を美化したり、あるいは忘れてしまいたかったりするでしょう。
失恋してから、大分時間が経つと思い出は美化されるか、あるいは忘却されるといいます。
しかし、時間が経った時にこそ、過去の恋愛について思いめぐらす時間を作ってみてください。
本当にたくさんのことを考えるでしょう。
このように、あえて過去を掘り返し、思いめぐらしてみることで、当時気づかなかったことに目を向けるようになります。
失恋したばかりであれば、思い出は悲しみの色一色で染められてしまうこともあります。
その時には、時間の妙薬に頼り、しばらく思い出から離れていましょう。
時間が経ち、過去のことを考えられるようになった時に思い出してみてください。
・恋愛のみならず、別のことにも没頭する
別のものに取り組むことで、大きなインスピレーションを得て、それが恋愛の見方を変えることもあります。
読書に没頭してみる、運動する、勉強する。このような取り組みは互いに連結しており、恋愛にも関係してくるのです。
あらゆることを包括的に繋げてゆくと、恋愛からも多くを得られるようになります。
人の心について知りたい、素敵な恋愛をしたい、と思うのなら、別のことにも取り組むことがどれほど大きな効果をもたらしてくれるでしょう。
【まとめ】
恋愛は自分の状態によっても、相手によっても、全く異なる様相を見せるものです。
そのため、いくらか恋愛をしても、1つ1つは全く異なる表情で私たちに迫ります。
しかし、「どうして恋愛を求めるのか」、そして「そもそも恋愛とは何なのか」、根本的な部分から考えることで、恋愛の本質に迫ることができます。
単純なことですが、「素敵な恋愛をしたい」と願っているのであれば、夢を追うだけでなく、真っ向から恋愛について考察してみることが大事な手がかりです。
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