志望理由は大学のゼミの面接で避けられない質問項目です。
それだけに志望理由として抜け目のない回答を用意しておきたいですよね。
そのためには大切なポイントが4つあります。
このポイントに沿って質問を用意すれば説得力のある回答になります。
今回はその4つのポイントを踏まえたうえで、回答例文をチェックしていきましょう。
目次
大学のゼミ面接で合格する志望理由の回答例とは?
ゼミの面接で必ず聞かれるのが志望理由です。
これを聞けば、その学生の計画性、好奇心、興味の対象、考え方が分かってしまいます。
つまり志望理由をしっかりと答えられれば面接もほぼ合格、と言えるくらい重要な質問なのですね。
それだけに志望理由では担当教授を納得させる回答を用意したいものです。
まずは回答のポイントをつかみ、それから回答例文を確認してみましょう。
<志望理由のポイントは?>
担当教授が納得する志望理由を答えるためには、回答のポイントをつかんでおく必要があります。
そのポイントは主に4つ。
・ゼミに興味を持ったきっかけ
・どうしてこのゼミでなければならないのか
・ゼミで何をやりたいのか
・やりたいことの実現には何が必要なのか
これらのポイントを盛り込むことで、担当教授にも納得してもらえる回答ができます。
それでは1つ1つのポイントを詳しく確認してみましょう。
① ゼミに興味を持ったきっかけ
ゼミに興味を持ったきっかけを述べることで、研究に対する意欲とじぶんが持つ知的好奇心を伝えられます。
ゼミに興味を持ったきっかけは、サークル活動やボランティア活動などの課外活動であっても、ふだんの大学の授業であっても問題ありません。
もともと何かに興味を持っており、それをゼミで突き詰めて研究したいと考えて志望した、と伝えられれば完璧です。
自らの経験を伝えるとともに、「ゼミ担当教授の著作や論文、大学での授業が面白かったため、入ゼミを希望している」と伝えると、なお説得力があります。
特に自らの意志で担当教授の著作・論文を読んだというアピールは、教授にも好印象を残します。
たとえそもそものきかっけが教授の著作であったわけでなくても、面接前には目を通し、きっかけの1つとしてアピールしましょう。
全著作とは言わないまでも、できれば代表著作は読んでおきたいところです。
これができれば、高確率で面接に合格するといっても過言ではありません。
ゼミに興味を持ったきっかけとしては、「自らの経験」と「先生の著作・論文あるいは授業」の2つの要素を含めてみてくださいね。
② どうしてこのゼミでなければならないのか
志望動機で入ゼミのきっかけを述べても、「それなら他のゼミでもいいんじゃない? 〇〇先生のゼミでも君のやりたいことはできるよ」と言われてしまいます。
したがって、どうしてそのゼミである必要があるのか、明確に伝えるのがポイントです。
他のゼミにはない研修や、学会への参加、担当教授の持つネットワークなど、そのゼミにしかない特徴を洗い出しましょう。
「○○先生のゼミでは、ディスカッションや発表だけでなく、現地でのフィールドワークを含んでいます。
他のゼミでは体験できないプログラムであり、私の研究したいことを最も深く突き詰められるゼミであると判断し、志望しました」
このように伝えられれば、なぜそのゼミでなければならないのか、教授にも明確に伝わります。
計画性があり、しっかりした考えを持つ学生、信頼できる学生だと判断してもらえます。
③ ゼミで何をやりたいのか
志望動機が口先でないことを示すために、ゼミで何をやりたいのか教授に伝えましょう。
ゼミでの研究分野に興味を持っていても、すぐに興味をなくしてしまえば意味がありません。
ゼミでは長い時間をかけて、じぶんで設定した1つのテーマを追究します。
そのため研究に対して長期的に興味を注ぐことのできる学生か否か、担当教授は判断したいのです。
つまり合格する学生とは、長期的な視点を持ってゼミで何をやりたいか明言できる学生です。
よって志望動機を述べる際には「入ゼミ後には、こんなことをしたい」と伝えましょう。
入ゼミ後に取り組むことのうち、一番大きなものが卒業論文です。
卒業論文のテーマは今の時点で明確でなくても、執筆のためにゼミでどんな経験を積みたいか大まかに考えてみます。
卒業論文執筆のためにやりたいことを言葉で説明できれば、面接も怖くありません。
できる範囲で問題ありませんが、大学卒業後もゼミでの勉強を糧に仕事に取り組んでいきたい旨を伝えられたら、ほぼ合格です。
担当教授にも「この学生はうちのゼミに入れなくては」と思ってもらえます。
④ やりたいことの実現には何が必要なのか
ゼミでやりたいことを主張しても、それを実現するために何をするか決めていないと、頼りない印象を与えかねません。
そこで大切なのがやりたいことの実現のために、何が必要なのか明示することです。
たとえばゼミで「中学校教育に対する生徒の意識」というテーマに取り組みたいとします。
その場合、ゼミでの研究としてアンケート調査を行ったり、教職を取っている場合は教育実習を通して生徒の意識を調べたりするなどの具体的な手法があります。
このように、ゼミでの研究を実現するために自力で何ができるか考えてみましょう。
面接の段階で研究手法を伝えることで、いざゼミに入った後も教授から思いがけないアドバイスをもらえます。
研究熱心な学生といった印象を残せるので、ゼミ面接の時点でやりたいことを実現するために何が必要か、じぶんの考えを伝えておきましょう。
<志望理由の回答例文>
志望理由には4つのポイントが必要であることを確認しました。
この4つのポイントに忠実な志望理由を用意できれば、ゼミ面接合格の可能性はかなり高まります。
早速志望理由の回答例文を見てみましょう。
・中学校教育のゼミを志望する場合
「私は中学校教育に特化して研究を行いたいと考え、先生のゼミを志望しました。
そのきっかけは私の中学時代にさかのぼります。
中学生の頃、規則の厳しい学校に通っており、詰込み型の授業に窮屈さを感じていました。
それ以来も学校教育に対する疑問点は消えることなく、それぞれの学生の持つ性質・個性を大事にする教育形態があっても良いのではと考えるようになりました。
そこで大学に入り、一般教養科目で先生の授業に出会いました。
先生の著作「○○」をはじめ、他の著作や論文にも目を通させていただき、ぜひ先生のご指導を受けたいと思うようになりました。
先生のゼミ以外にも、教育を扱うゼミはいくつかあります。
しかし中学校教育に特化し、世界各国の教育を比較研究しているのは先生だけです。
私自身、将来は中学校教員からキャリアをはじめ、いずれは教育を改革したいと思っております。
そのために、先生のゼミで世界的な視点から日本の中学校教育を分析する機会に触れたいと考えております。
先生のゼミに入ったら、実際のアンケート調査や教育実習を通して中学生の教育に対する意識、そして教員の意識調査を行ってまいります。」
以上、4つのポイントすべてを含めた場合の志望理由です。
ポイントごとに分析してみると次のようになります。
ポイント①:ゼミに興味を持ったきっかけ
→中学生の頃に抱いた学校教育に対する違和感
→先生の授業との出逢い
→先生の著作を読み、興味の方向性が似ていることを発見
「自らの経験」と「先生の著作・論文あるいは授業」の2つの要素がしっかりと含まれています。
これならなぜそのゼミに興味を持つようになったのか、教授にもよく伝わります。
ポイント②:なぜこのゼミでなければならないのか
→中学校教育に特化しているゼミは他にないから
→世界との比較研究を行っているから
ポイント③:ゼミで何をやりたいのか
→中学生の学校教育に対する意識調査、教員の学校教育に対する意識調査
→将来は教員からキャリアをはじめ、学校教育の改革に携わりたい
ゼミでやりたいことはもちろん、卒業後のキャリアも含めて回答しているので、教授からも好印象を持ってもらえます。
ポイント④:やりたいことの実現には何が必要なのか
→アンケート調査
→教育実習での聞き取り調査
このように各ポイントをしっかり盛り込むことで、説得力と含蓄のある回答になります。
【まとめ】
ゼミの志望理由は今回ご紹介した4つのポイントを盛り込めば、納得の行く回答を準備できます。
志望理由の回答の組み立て方に迷ったら、4つのポイントに沿って考えてみてくださいね。
回答例文をじぶんのケースに置き換え、適宜必要な要素を付け加えたり、削ったりして使ってみましょう。
最後に今回の記事が役に立ったと思ったら、ぜひSNSでシェアしてみてください。
また記事のこの部分が面白かった、ここが意外だったなどのご感想があれば、お気軽にコメントください。
みなさんからのコメントをもとに、ゼミ生活が充実するヒントをお届けしてまいります。
関連記事:大学のゼミの選び方!なぜゼミに入るのかその理由も紹介!
関連記事:大学でゼミに入らないと就職に不利?就活のアピール方法も紹介!