大学のゼミ面接において、自己PRは志望理由と同程度に重要視される質問です。
しかし自己PRは志望理由と若干異なり、その学生の学業以外の側面をはかるものです。
なぜ自己PRが必要なのか。
具体的な理由を知っていれば印象的な回答を残せます。
そこでこの記事では大学のゼミ面接で自己PRする理由・回答のポイント・回答例文をご紹介しますね。
目次
大学でのゼミ面接!自己PRの回答ポイントと例文を紹介!
ゼミの面接で志望理由と同じくらい重要視される質問があります。
それは自己PRの質問です。
志望動機では研究に対する学生の姿勢を見ますが、自己PRでは学生の何を見るのでしょうか。
これをおさえた上で回答できれば、面接に合格する確率もぐんと上がります。
まずは自己PRの必要性を確認し、回答のポイントをおさえ、最後に回答例文をチェックしてみましょう。
<なぜ自己PRが必要なの? その理由とは>
そもそもどうして自己PRが必要なのでしょうか。
ゼミは勉強する場なので、志望理由だけ答えられたら良いのではないかと思いますよね。
なぜ自己PRが必要なのか。
それはゼミが勉強する場であるだけでなく、小さな組織であり、メンバー間の結束力が求められるからです。
ただ各自が勝手に発表してディスカッションするだけでなく、スケジュール決めや合宿決め、フィールドワークの手配などの準備が必要です。
そのためにはゼミに志望する学生同士が協力し合わねばなりません。
ゼミは基本的に教授ではなく学生が主体となって運営するので、協調性が重んじられるのです。
したがってゼミの担当教授は学生の人柄も把握した上で、メンバーを選抜します。
ゼミに入るための自己PRなので、じぶんの長所がゼミ活動にどんなメリットをもたらすのかアピールすることが大切です。
それではゼミにとってじぶんがメリットになることを伝えるには、どのようなポイントを意識すれば良いのでしょうか。
<印象に残る自己PRを作ろう! 自己PRのポイント4つ!>
「この学生がいればゼミが活気づくだろう」と思ってもらうには、どのようにアピールすれば良いのでしょう。
ここでは自己PRのポイントを4つご紹介します。
① 短所を長所におきかえる
自己PRとしてゼミにおけるじぶんのメリットを伝えるために、長所を洗い出す必要があります。
でも長所よりも短所の方が思い浮かんでしまうこともありますよね。
しかし短所が思い浮かぶということは、チャンスです。
なぜなら「長所は短所の裏返し」だからです。
たとえば「世話焼きで人から暑苦しく思われがち」という短所が思いついたとします。
その短所をひっくり返してみると、次のようになります。
「きめ細やかな配慮ができ、困っている人を助けられる」
このような長所が短所から発見できるのですね。
長所がないと思い悩んだら、短所をひっくり返してみましょう。
② じぶんの考え方が伝わるようなエピソードを盛り込む
自己PRではじぶんの人間性を伝えることが大切です。
どんな人間であるか伝えるには、じぶんの考え方を伝えるのが一番です。
ある場面に直面してどんなことを考え、行動したのか伝えられたら、教授にもじぶんの人間性を理解してもらえます。
サークル活動でも、大学の勉強でも、ボランティア活動や趣味、友達との遊びでも、じぶんの人間性を表すようなエピソードがありますよね。
そのエピソードをピックアップしてみましょう。
たとえば物事を俯瞰して考える、という長所があるとします。
その長所を示すエピソードはたとえば次のように表現できます。
「私は海外からの留学生を支援するサークル活動に携わっています。
あるとき留学生向けのシンポジウム企画について、実地するか否かサークル内が賛成と反対に意見割れしました。
議論は2カ月に及びましたが、私は賛成派に属しながらも反対派の意見も吸収した上で活動したいと考えていたので、お互いがどう折り合いをつけられるか考え抜きました。
賛成と反対の両者の立場に立ち、突破口となる案を提示したことで、最終的には全員がシンポジウム開催に賛成となりました。
それ以降仲間からも「○○君は全体を俯瞰した上でベストな方法を見つけられる人だね」と褒めてもらえることが多くなりました。
この力をゼミでも活かしていきたいと思っております。」
このような形式でじぶんの人物像・考え方が伝わるよう、自己PRを練ってみましょう。
③ 趣味や特技なども伝える
自己PRというと、何かを達成したエピソードなど高尚なものを思い浮かべてしまいがちです。
しかし一味違った味のある自己PRも、じぶんの人間性を伝えるには大いに効果的です。
つまり趣味や特技なども立派な自己PRになります。
ただ気をつけなければならないのは、その趣味や特技がゼミで役立つかどうか判断しなければならないということです。
的外れな趣味・特技ではかえって逆効果です。
良いアピールの仕方は次の通りです。
「私の趣味はカメラ撮影です。
休日には必ずどこかに出かけて写真を撮りに行きます。
どうすればきれいな写真が撮れるか、探究できるのが楽しくてカメラにはまりました。
○○先生のゼミは研究だけでなく、親睦会やOBOG会、イベントなども多いゼミです。
そのような場面でゼミ生同士の関係が円滑になるよう、ゼミ活動の写真も撮ることができます。
また探究心も強いので、じぶんの研究だけでなく他のメンバーの研究にも興味を持つことができます。」
このように趣味や特技がゼミ活動にどう活かせるのか考えた上でアピールできれば、好印象を持ってもらえるのです。
④ 他の人からどう思われているか伝える
自己PRは主観的になりがちなため、じぶんに対する客観的な視点が抜けていることがほとんどです。
主観的な自己評価に偏らないために、他人からの評価も自己PRに入れておくと安心です。
まずは友達や家族から「あなたってこんな人だよね」と言われたことを思い出してみましょう。
それが他人から見たじぶんの特徴です。
その特徴を踏まえた自己PRの回答を用意できれば、より説得力が増します。
でも身近な人から評価される機会はあまりないですよね。
そんなときは家族や友達に直接じぶんの長所を尋ねてみましょう。
じぶんでも気づかない長所を言ってもらえたら、回答づくりの良い材料になります。
<自己PRはこう表現する! 回答例文は?>
自己PRはその学生がゼミにとってメリットとなるか否かの良い判断材料となります。
それだけにじぶんの人間性を伝えられるような内容にする必要があります。
短いながらもじぶんの特徴を伝えきれる自己PRとはどんなものか、確認してみましょう。
ここではサークル活動やボランティアなどの課外活動の観点からアピールする場合と、趣味特技の観点からアピールする場合の2つの回答をご紹介します。
・課外活動の観点に立った回答
「私は細やかな気配りで人を和ませることが得意です。
サークル活動では老人ホームを訪ね、入居者の方々に楽しんでもらえるようなイベントを行っております。
以前入居したばかりの方がいらっしゃったのですが、まだ新しい環境になじめず、最初はイベントも心から楽しめていない様子でした。
そこでその方にも安心して楽しんでいただけるように、“打ち明け話企画”を行いました。
実際にその企画を実行したところ、その方は若いころの恋愛の失敗談をお話しなさり、皆の笑いを取ることができました。
イベントが終わったあと、その方に『楽しい企画をありがとう。君の心づかいのおかげでここでの生活に希望が持てるようになったよ』と褒めてくださいました。
気配り上手な性格を活かして、ゼミのメンバーを和ませ、充実したゼミ活動のために協力したいと思っております」
・趣味、特技の観点に立った回答
「僕の特技は人を笑わせることです。
もともと面白いことを考えるのが好きで、小学生の頃からひょうきんなネタを考えてはクラスメイトや先生を笑わせてきました。
落語研究会にも所属しており、大学でも笑いの腕前は誰にも譲れません。
友人からはTPOをわきまえたうえで、人を元気にさせるお笑いだ、との評価をもらいました。
上手く行かずに落ち込んでいる人にも『○○くんの話を聞いていると、泣きたいときでさえ、吹き出してしまう』と褒められます。
ゼミでは真面目に取り組む場面では真剣に、皆を和ませるべき場面では笑いを誘とり、ゼミメンバーが楽しく研究できる場を作ってまいります」
以上2つの回答に共通することは「他人からの評価について言及していること」、「じぶんの長所をゼミでどう活かせるか明言していること」です。
この2点を踏まえてPRできれば、ゼミにとって魅力ある学生として受け入れてもらいやすくなります。
【まとめ】
自己PRはじぶんの人柄をゼミでどう活かせるか、示すものです。
これを理解していれば、面接官の教授に「この学生がいればゼミの運営も上手く行きそうだ」と思ってもらえます。
今回ご紹介したポイントを踏まえ、例文をじぶんのケースに置き換えて回答を用意してみてくださいね。
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