大学受験の大学入試の面接では、志望動機と並んで将来の希望や夢が聞かれることは非常に多く、しっかりと答えられるようにしておきたい部分です。
将来の希望や夢について伝える時には自分が今まで辿ってきた道や将来への意志を伝えるだけでなく、大学側の方針と自分の希望する進路が合致しているということについても伝える必要があります。
今回は将来の希望や夢について質問された時の答え方についてご紹介します。
目次
大学受験の入試の面接対策!将来の夢や希望の回答例文は?
大学入試の面接で、志望動機と同程度によく聞かれる質問が将来の夢・将来の希望に関することです。
<面接官の質問の意図>
面接官はなぜ将来の夢について受験生に尋ねるのでしょうか。
まずは面接官が将来の夢について問う理由をしっかりおさえましょう。
面接官が受験生の将来の夢について尋ねることで知りたいことは、
① 入学後の意欲
② 受験者の希望とその大学学部の方針が合っているか
の2点です。
① については、大学側もある一定のレベルや知名度を保ちたいので、その大学にふさわしいと判断される意欲レベルを持った学生を入学させたいと考えています。
大学という場所は本来、学問を発展させてゆく場所なので、大学が行う研究を切り開いてくれるような熱意と自発的な意欲を持った学生が望ましいと考えているのです。
しかし、大学受験の時点でそこまでのレベルは求められていません。
大切なのは、大学側は今の時点で受験生が「何に興味を持っており、今後その分野についてどのように勉強・体験していきたいのか」という見通しがあるか否かを確認したいのです。
② については、受験者の希望と大学の希望がぴったりと合致しているかどうか確かめたいということです。
つまり、大学側は、受験者が将来の夢を実現するために必要としている知識や経験を、その大学で得られるのかどうか確認したいのです。
受験者が将来の希望を達成するために必要なものが、その大学に備えられていれば、その大学に入学することは学生にとって良い選択であるし、大学側も意欲のある学生でより活気付きます。
このようにして、お互いの希望が合致しそうかどうかを見極めているのです。
さて、大学側が受験生に何を求めているか確認したところで、次に回答例文を見てみましょう。
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<例文>
「私は将来英語通訳士になりたいと思っております。
もともと父の仕事の都合で海外に住む機会が多く、様々な国の人と交流するうちに、日本と外国をつなぐ仕事に就きたいと思うようになりました。
高校ではやはり英語の勉強に力を注いでいましたが、ある時日本に観光に来ていた外国の方が、買い物の際にお店で英語が通じず、困っている姿を見かけました。
少しでもその方の助けになれたらと思い、その外国の方とお店の方の間に入って意思疎通ができるよう手伝いました。
お店の方も外国の方も無事お互いの要件を近いし合うことができ、とても喜んでくださいました。
この小さな経験をきっかけに、英語と日本語という言語で人々をつないでゆく通訳の仕事に興味を持つようになりました。
その後、高校2年の夏には学校のプログラムでカナダに3週間ホームステイをして、英語だけで意思疎通する訓練を行いました。
高校の先生からは、社交的で人とのコミュニケーションが円滑だと指摘されることが多いので通訳士の仕事は向いていると思います。
通訳を学ぶことで、言葉も文化も異なる人々がお互いに理解し合い、共存できる環境を作ってゆくことができると考えております。
貴校の英米文学科では、通訳・翻訳の基礎を学ぶコースが徹底されており、○○教授の研究室では他の大学では類を見ないほど、英語のみならず、コミュニケーション論の基礎から徹底しているので、是非貴校のコースを最大限に活用し、将来は通訳として第一線で働いていきたいです。」
それでは、次に例文に含まれているポイントについて詳しく見てみましょう。
<ポイント>
将来の希望について回答する際に頭に入れておきたいポイントは“個人的な面”と“大学側の面”の両方を盛り込むことです。
“個人的な面”と“大学側の面”とは具体的に以下のことを指します。
個人的な面…将来の希望、そのきっかけ、いままでの自分の体験・行動、今後どのようなことを学び、どう活かしていきたいかということ
大学側の面…研究・習得したい内容が学校のカリキュラムに用意されているということ
このように、「自分はどうして行きたいか」ということと「大学には自分の希望を叶える機会が十分ある」ということを伝えれば、説得力のある回答になります。
それでは、さっそく将来の希望・夢について面接官にどのように伝えれば良いのでしょうか。
<回答に盛り込む5つの要素>
将来の希望・夢について伝える時には
① 将来つきたい職業
② きっかけ
③ 学びたいこと
④ その分野を学ぶ意義
⑤ 適性
の5点について説明しましょう。
これら5点について、それぞれ箇条書きに書き出してみると、頭の中が整理されます。
たとえば、例文のように、英語の通訳者に興味を持っている場合は次のように整理できます。
・英語通訳士を希望する受験生
将来つきたい職業 … 英語通訳士
きっかけ … 外国からの観光客と日本人の店員の仲介をしたこと
学びたいこと … 英語通訳・翻訳、コミュニケーション論
学ぶ意義 … 言葉・文化の異なる人々が互いに理解し合える場を提供できる
適性 … 高校の担任から、社交的でコミュニケーションに長けていると指摘された
<学科・学部によって求められる自分の将来像には差がある>
ここまで、将来の希望の伝え方について確認してきましたが、目指す学科や理系・文系によって将来の希望をどの程度まで具体的に話せば良いのか違ってきます。
・文系学部の場合
文系の志望者については、現段階でそこまで具体的な将来像を持っていなくても差し支えありません。
というのも、文系においては、大学に入って授業を受けてゆくうちに興味の対象を見つけてゆくことを期待する先生が多いためです。
面接官である文系学部の先生は時間を掛けて学びながら自分の可能性を広げて欲しいと考えているのです。
職業について具体的な将来像が決まっていなくとも、興味のある学問分野にたいする熱意を見たい先生が多い傾向にあります。
もちろん具体的に就きたい職業があれば、しっかりと伝えましょう。
・理系や専門に特化した学部の場合
その一方で、理系などの非常に専門性の高い学部・学科や看護医療系・幼児教育・福祉などの国家資格の取得を必須とするような学部では、より一層踏み込んだ、明確な将来像を持った学生を取りたいと考えています。
というのも、このように専門性の高い学部に進むと進学後の選択肢が少なく、融通が利かないため、自分の進もうとしている道に確信を持っている学生の方が着実にカリキュラムを進めて行けるからです。
将来の希望があいまいなままこのような専門性の高い学部に進むと、途中で挫折や方向転換を図る学生が出ます。
そのようなことをあらかじめ防ぐために、大学側は受験生が具体的な将来像を持っているか確認するのです。
【まとめ】
自分の希望する将来像は、志望する大学・学科によって求められる具体性の程度が異なっているのですね。このことを踏まえて、より説得力のある回答を考えて行きましょう。
自分の希望と大学のカリキュラムがと合っていることを強調すれば、面接官も納得してくれます。
自分の将来と現在の興味への熱意、そして大学での学びへの期待をあなたの言葉で伝えてくださいね。
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