大学生の長期休暇では、多くのことを吸収する機会を作ることが大切です。
そのための絶好の手段となるのが、大学の提供する短期留学(短期研修)です。
短期研修では、現地の大学で授業を受けることができます。
この価値ある機会を最大限に利用するには、何を行なえばよいのでしょうか。
今回は短期留学を最大限有意義に利用する方法についてご紹介します。
目次
長期休みは大学の短期留学を利用しよう!留学の有意義な活用法は?
海外で数週間過ごす長期休みは、様々なことを吸収できるかけがえのない経験です。
旅行を通して海外の文化や、現地の人々と接する機会を得られます。
しかし、旅行で現地に数週間から1カ月滞在することは難しいですよね。
また旅行の場合は、自分もあくまで″旅人″の身なので、旅行以上の経験をすることはできません。
その国のことについて、より一層深く知るためには「学生」として現地に赴くことが一番の近道です。学生として海外に滞在できる方法としては、留学が挙げられます。
その中でも、短期留学は長期休みを利用して気軽に参加することができるので非常におすすめです。
大学ごとに長期休み中の短期プログラムがあるので、一度それらのプログラムを利用してみましょう。
短期プログラムであれば、現地の大学で授業を受けながら、その国の人々とも触れ合うことができます。
今回は、夏休みの短期研修に関して、その魅力や短期研修での過ごし方についてご紹介します。
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<短期研修の魅力とは>
近年は大学も留学生の受け入れに力を入れたり、逆に日本人学生を海外に送り出したりと、国を越えた行き来が活発化しています。
このような状況の中、留学プログラムが以前にも増して充実するようになりました。
その中でも短期研修は1度経験しておくと、その後自分の学生生活への良い影響を期待できます。
短期研修とは、大学が長期休み中に主催する、2週間から1カ月ほどの海外研修プログラムのことです。
この研修の一番の魅力は、「海外の大学で、短期留学生として授業を受けることができる」という点です。
普段は自分の大学に通い、日本語で授業を受けますが、海外の大学に行けば全て英語で、その上現地の大学の先生の講義を受けることができます。
日本で勉強していると、日本人の先生の講義を受けるので、どうしても日本人の視点から物事を見てしまいます。
しかし、短期研修で海外の大学の先生の授業を受けることで、その国の人の視点に触れ、物事を見る目が変わるのです。
<なぜ短期留学が必要なのか考えよう>
短期研修の募集は、比較的早い時期に始まります。
夏休み中(8月~9月)の研修であれば4月中に、春休み中(2月~3月)の研修であれば10月中に募集が開始されます。
短期研修においては、提出書類や面接を受けるように指示が出されます。
書類や面接の準備を進める前に一度考えておきたいことは、「なぜ、短期研修に行く必要があるのか」ということです。
短期研修は、「近い将来、自分の大学で勉強したいこと」あるいは「今ゼミで勉強していること」と関連付けましょう。
例えば、大学で政治学を学んでいるのであれば、「フランスでEUの政策について勉強したい」という大まかな理由付けを試みてください。
なぜ、お金を払って海外に出向き、授業を受けてまで短期研修をする必要があるのか、はっきりとした理由を持っていることで、短期研修中も自分の軸をぶらさずに多くのことを吸収できます。
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<短期研修に行く前にすべきこと>
さて、短期研修に行かなければならない理由を考えたところで、次は短期研修に行く前にしなければならないことについて考えましょう。
まずは、選考書類と面接を無事通過することが大切です。
これについては1つずつ説明していると長くなってしまうため今回は割愛しますが、大切なポイントはやはり「なぜ海外に短期研修に行かなければならないのか」という理由を明確に伝えるということです。
このポイントをしっかりとおさえ、具体的な計画を示すことができれば、無事選考を通過することができます。
そして、短期研修に行くことが決まったら、次の3点を実行してみましょう。
① 現地で受ける授業内容に関連した本を読む
短期研修の参加が決まると、現地で受ける授業の詳細について自分の大学から連絡されます。
この際に、課題図書が提示されることがあります。この本は授業と密接に関連している記事なので熟読しましょう。
しかし、実は課題本1冊読んだだけでは、現地で授業を受けてもあまり内容を理解できません。
予習の時点では、できる限り理解を深めるため、テーマに関連する本を何冊も読んでおきましょう。
② 質問事項を考えておく
課題本を読んでいると、たくさんの疑問が浮かんでくるでしょう。
多くの「なぜ?」は、必ずメモあるいはノートに書き留めておきましょう。
これらの疑問は、研修前に自分で勉強を進めるうちに解決されるものかもしれませんし、解決できないものかもしれません。
自分一人で解決できなかった疑問は現地へ持って行き、授業の際に是非質問しましょう。
自力で解決しようとしても、なお解決できない疑問は非常に良い質問であることが多いものです。
事前にしっかりと勉強し、良い質問をすることができれば、現地の授業で得られるものは計り知れません。
③ 英語の勉強を行う
これは研修に参加するのであれば必須の勉強です。現地の全ての授業は英語で行われます。
質問も英語で行います。
普段英語に触れることのない方は、英語のラジオを聴いたり、英語の本を読んだり、できる限り毎日英語に触れる時間を増やしましょう。
英語のおすすめラジオは「BBC radio World Service」です。
BBCはイギリスのニュース番組ですが、世界のニュースをバランス良く報道しています。
このラジオ番組は、短期研修前のみならず、普段から聞き流してみても良いでしょう。
ラジオのリスニングは、報道のみならず、インタビューや対談など会話を聴くことができるので、聞き流していると自ずと自分も流暢に会話できるようになります。
スピーキングの力を付ける一番の近道は、リスニングにありますよ。
<短期研修中にすべきこと>
準備をしっかりと行い、いざ短期研修に出かけます。
現地では授業やその国の学生との交流、観光などやることが非常に多いので、1カ月の研修期間が設けられていてもあっという間に過ぎてしまいます。
中身の濃い研修にするために行うべきことは次の通りです。
① 日本人同士で固まらない
大学の短期研修は同じ大学の学生20人~60人くらいが一緒に授業を受けるので、日本人ばかりで固まってしまいがちです。
授業を受ける際は、仕方のないことですが、観光などで外に出かける時に、日本人で固まって出かけるのは非常にもったいないことです。
海外に来ていても、日本人で固まっていると、日本で暮らしているのと変わりありません。
短期研修中は、勇気を出して現地の学生と話してみたり、一人で外に出かけてお店の人に話しかけたりしてみましょう。
1対1で現地の人と話す機会を作ることで、会話の中からその国の国民の生活状況を垣間見ることができます。
ただし、一人で外出する際には危機管理もしっかりと行い、無暗に話しかけてくる相手には応じないように心がけましょう。
② 遊ぶ日と勉強の日をしっかりと分ける
これは非常に大切です。
短期研修は、旅行・観光だけでなく、授業も受けます。
勉強だけでも現地の生の文化に触れることはできないし、遊びだけでも研修の意味が失われてしまいます。
そこで、遊びと勉強のバランスを取るために、遊ぶ日と勉強の日をしっかりと分けてしまいましょう。
多くの場合は、授業が終わったら遊びに出かけます。
しかし、1日のうちに大学の講義と遊びの両方を入れてしまうと、どちらも中途半端になってしまいます。
そこで、授業のある日は勉強に集中する、週末は勉強せずに丸一日外出する、という生活習慣を心がけてみてください。
授業のある日は、出かけるといっても夕方になってしまうので、出かけられる場所にも限りがあります。
また、授業後はすぐに授業内容の復習をする必要があります。
普段日本の大学で授業の復習をすることは滅多にありませんよね。
しかし、海外研修で受けた授業は、その数週間でしか受けられない価値の高いものです。
その日のうちにしっかりと授業内容を振り返り、自分の疑問点が解消されたか、そのテーマについて理解できたか確認しましょう。
復習することで、ようやく授業の内容が自分の血肉となり、思考の一部となります。
海外研修で見聞きしたことは、吸収し尽しましょう。
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③ 現地の大学図書館を有効活用しよう
プログラムによって異なる場合もありますが、たいていの場合短期研修に参加すると、現地の大学図書館を利用できます。
短期研修に参加しても、図書館を利用する学生はほとんどいません。
しかし、それは非常にもったいないことです。
なぜもったいないのかというと、現地の図書館に所蔵されている本は、日本にある自分の大学では入手できないものばかりだからです。
普段目にすることのできない情報を短期研修の機会にじっくりと集めることができるのです。
この機会を逃さないように、平日は授業を受けてから、図書館で勉強すると良いでしょう。
④ 授業は先生の視点に注目しよう
短期研修の最大の魅力は現地の大学教授による講義を受けることができる点です。
海外研修に行くとよく分かることですが、日本の大学の先生の見解と、海外の大学教授の見解は異なっています。
研究者は極力自分の主観を取り除いて研究をすすめるのが勤めですが、国によって研究テーマに対する視点が異なります。
特に政治や歴史の分野となると、見解の差が目立ちます。
したがって、日本の大学で先生が話していたことと、研修先で現地の先生が話していたことが異なっていることが往々にしてあります。
同じテーマであっても、異なる視点からアプローチすることができると気付けたら、自分自身も何か1つのテーマについて考える時、より多角的に分析することができます。
また、研修前の予習段階で洗い出した疑問点は必ず授業時に質問してみましょう。
拙い英語で全く問題ありません。現地の大学の先生は、質問してくれる学生には懸命に対応してくれます。
短期研修を最大限に活かすためにも、聴きたいことは全て先生に質問し、出来る限り多くのことを吸収しましょう。
吸収した分だけ、後の大学生活にも大きな躍進が期待できます。
【まとめ】
短期研修は通常の旅行とは異なり、現地の大学の授業を受けることができます。
この経験は留学しない限り、得ることは難しいものです。
せっかくお金をはらって短期研修に参加しているのです。短期研修では吸収できる限りのことを吸収したいですよね。
現地で多くの見解や知識に触れて、自分自身の思考の範囲を広げて行きましょう。
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