大学に入学しても、学科を決めるのはまだ先だという方もいらっしゃるでしょう。
既に自分が勉強したいことが決まっている方も、これから自分の勉強したいことを見つける方も学科選びは大学生活における大切なイベントです。
実はこの学科選び、大学1、2年生の過ごし方で良い選択ができるかどうかが決まります。
大学後半の2~3年をかけて学ぶ学科の勉強は、充実したものにしたいですよね。
そこで今回は、納得のいく学科選びのコツについてご紹介します。
これから学科を決める方はご参考にしてみてくださいね。
目次
大学生の学科選びのコツ!大学1、2年生ですべきことは?
大学では学年が上がるにつれて、学ぶ内容も専門的なものになります。
入学当時から学科が決まっている学部もあれば、大学2年生、3年生から専門の学科に振り分けられる大学もあります。
いずれにしても、最初から「この学科に行きたい」と思われる方は少数なのではないでしょうか。
なかなか自分の興味を見つけるのは難しいことです。興味の対象を見つけるにはある程度の時間を要します。
そのためにも、事前の準備が大切です。
今回は、2年生、3年生から学科が決まる大学生向けに、「学科選びまでにすること」と「学科選びの際に気をつけること」についてご紹介します。
<学科選びまでにすること>
大学1、2年生時は非常に多くの時間があります。
自由に過ごすことのできる時間はサークルやアルバイトに費やすことができますが、是非大学の勉強にも費やしてみてください。
大学の前半で多くの時間を勉強に費やすほど、後で有意義な勉強ができます。
ここでは、学科選びのカギとなる大学1、2年生の過ごし方について確認してみます。
・様々な授業を履修してみる
大学1、2年生はまだ自分の専攻が決まっていないため、自分の学部の科目であれば分野を問わずどのような科目も履修することができます。
文学部に所属しているのであれば、ドイツ文学、フランス文学、英文学などの「文学系」の科目を取ることもできますし、西洋哲学、倫理学などの「哲学系」、西洋史、東洋史、日本史などの「史学系」を履修することもできます。
この大学1、2年生の「何でも履修できる期間」がとても大切です。
大学の先生はあまり教えてくれませんが、2年生、3年生で学科を決める判断材料を集めるためにも、できる限り大学1年生の頃に様々な授業を受けて下調べをしておく必要があるのです。
1、2年生のうちに多くの科目に触れることができれば、3、4年時には自分の興味に特化した勉強に集中することができます。
大学の前半は、ジャンルを問わず、あらゆる分野の授業を受けてみてください。
あまり興味の無い科目であっても、百聞は一見に如かず、です。実際に受けてみると非常に面白いと思えることもあるものですよ。
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・図書館を活用する
様々なジャンルの授業を受けることと並行して、図書館を活用することがポイントです。
授業を受けただけで満足してしまいがちですが、自分で勉強する独学の時間も大切です。
そして、独学に非常に役立つのが大学図書館です。
図書館では授業に関連した本を探してみるのも良いですし、授業とは全く関係なく自分の興味を引く本を渉猟しても良いでしょう。
「読書は雑食」を心がけると良いでしょう。
つい自分の興味のある分野の本ばかり読んでしまいがちですが、1、2年生のうちはジャンルを超えて様々な本を読むことであらゆる分野の学問体系を垣間見ることができます。
ある程度、各学問の学問体系を把握することができれば、自分にとって一番相性の良い分野を選ぶことができます。
また、様々な本に目を通しているうちに、この分野の本は大体どの本も面白いと気付く場合もあります。
最初はジャンルを問わず様々な本を読んでいたけれども、気がついたらこの分野の本ばかり読んでいた、ということもあるでしょう。
それは、あなたがその分野に興味を持っているという証拠です。
このように、自分の興味を見つけるためには、本を読むのが効果的です。
大学1、2年生は時間にも余裕があるので、独学にも励んでみましょう。
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・先輩に学科・ゼミの話をしてもらう
さて、独学や授業が楽しくても、実際専攻の授業の様子はどうなのでしょうか。
学科・専攻の内部事情を知り尽くしているのが先輩です。
大学1、2年生の頃は何かと先輩も気にかけてくれるので、先輩の方から学科について話してくれることもあるでしょう。
先輩には遠慮せず、学科についてたくさんのことを質問しましょう。
3、4年生の先輩は、ゼミにも所属している場合が多いので、ゼミについても尋ねてみると良いでしょう。
・魅力的な授業をする先生を見つける
大学1、2年生のうちに、多くの授業を受けていると、非常に面白い授業に巡り合います。
大学のほとんどの授業は、思っていたよりも面白くないことが多いものです。
しかし、自分が履修する一年間の授業のうち、2~3コマは気が付くと前のめりになって聴き入るほど、魅力的なものです。
そのような授業を見つけたら、その授業の先生が別の授業も受け持っていないか確認してみましょう。
同じ先生が担当する授業が他にあれば、是非その授業にもぐってみましょう。
授業の面白い先生を見つけることで、自分の専攻を決めるという手もあります。
1、2年生の頃に面白い先生を見つけ、そのまま3、4年生で先生の所属する学科やゼミに進む方も多いものです。
自分がファンになることのできる先生を見つけられたら、その後の大学の勉強も充実しますよ。
・第二外国語はしっかりと勉強しておこう
大学生になって初めて、英語以外の語学を勉強する方も多いでしょう。
第二外国語は、大学に入学する時に選択するので、それほど慎重に考えずに選びます。
そのため、第二外国語は単位を取るためにあるものであって、実際には役立たないと思ってしまいがちです。
しかし、第二外国語は3、4年生になって思わぬところで大活躍します。
たとえば、卒論を書く際に、外国語の文献を参照する必要も出てきます。
その場合に第二外国語で文献を読むことができれば、非常に良い卒業論文を書くことができます。
ただ、結局第二外国語が自分の専攻とは無関係な場合もあるでしょう。
しかし、ゼミや卒論で様々な情報を集めているうちに、第二外国語で書かれた文献が役立つこともあります。
このように第二外国語は、思わぬところで非常に役に立つので、しっかりと勉強しておくことをおすすめします。
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<学科選びの際に気をつけること>
さて、1、2年生での履修も終わりに近付き、自分の専攻・学科を選ぶ時期になります。
この時期になれば大体行きたい学科を絞ることができるでしょう。
「この学科に行きたい!」という思いで一杯な方もいらっしゃるでしょう。
しかし、学科選びの際に大切なのは「本当にこの学科で良いのか」と考え直してみることです。
ここでは、学科選びの際に気を付けることについてご紹介します。
・先生の面倒見が良いか
先生の面倒見は、学科選びの際に非常に大事です。
その分野の内容自体が面白くても、先生との相性が悪かったり、先生の指導を十分に受けられなかったりする学科に入ってしまうと、授業が億劫になり、卒論執筆のやる気が下がってしまいます。
勉強したり、卒論を書いたりするのはあくまでも自分自身ですが、やはり先生との相性はとても大きな影響を及ぼします。
特に、卒論の出来は先生との相性や先生の指導がものを言います。
せっかく大学に入ったのであれば、満足の行く卒業論文を書いてから卒業したいものですよね。
先生との相性次第で大学での学習の成果も変わってくるので、自分がこの先生は素晴らしいと思える先生について行きましょう。
・卒論が書けそうか
学科を選ぶ際には、卒論が書けそうかということも大切なポイントです。
多くの学部では、4年間の集大成として卒業論文が課されます。
卒業論文のテーマは3年生の終わり頃までに考え、4年生の始めまでには決定します。
4年生は1年間かけて卒業論文に取り組むので、持久力が必要です。
したがって、自分の熱量を傾けて執筆できるテーマを選ぶことが大切です。
しかし、情熱を傾けて書くことのできるテーマが見つかっても、学科で扱う分野と微妙にずれている場合、卒論のテーマを微妙に変える必要が生じます。
卒論を書くのであれば、自分の扱いたいテーマで書きたいところですよね。
したがって、自分の取り組みたい卒論テーマに取り組みやすい学科を選ぶことが大切です。
しかし、1、2年生の頃から自分の卒業論文のテーマについて考えるのは難しいことです。
ただ、なんとなく学科を選ぶのではなく、「こんなことを勉強してみたいな」とある程度検討をつけて学科を絞ることで、卒論執筆時に卒論のテーマと学科の分野が大きくずれる事態を防げます。
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・どんなゼミがあるか調べる
学科選びの際に、つい見落としてしまうのがゼミの内部事情です。
学科に所属した後にはゼミにも所属します。
たいていの場合は、先に学科を選択し、学科に入った1年後くらいにゼミを選択します。
学科を選ぶ際には学科だけ見れば良いと思ってしまうので、どのようなゼミがあるのかという部分まで意識が向きません。
しかし、大学の勉強面で一番大切なゼミについて見落としてしまうと、後になって「こんなはずではなかった」と思うことが出てきてしまいます。
学科選びの際には、先生や先輩から、ゼミではどのようなテーマを扱っていて、人数は何人くらいなのか、といった基本情報を聞き出しましょう。
さらに慎重に自分の所属学科を決めたいのであれば、自分が取り組もうと考えている卒論の分野がその学科で受け入れられているか、先生に直接尋ねてみるのが良いでしょう。
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・適度な人数の学科(ゼミ)を選ぶ
学科選びにおいては人数も大切な要素です。
大人数の学科に入ると、講義も大人数になり、一方的な授業になりがちです。
しかし、比較的少人数の学科であれば、学生と先生の双方向の対話を進めながら授業が進みます。
対話があってこそ、大学の勉強は身に付きます。
大学に入ったからには、高校の頃とは違って自分の見解を人に伝え、また逆に人の考えに耳を傾けたりする機会が必要です。
このように、対話や議論ができる場は、それなりに少人数である必要があります。
多くても1学年50人ほどの学科が望ましいところです。
また、先生が指導できる学生の人数も限られています。
卒業論文は、先生や他の学生から意見をもらえるかで完成度が異なります。
少人数の学科(ゼミ)であれば、先生も全ての生徒に手が回るので指導も十分に受けることが可能です。
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【まとめ】
今回は学科選びについてご紹介しました。
ポイントは、「自分の興味の対象を知るために、大学1、2年時に様々な知識を吸収する」ということです。
大学前半でどれほど多くの分野に触れ、自分の興味を探ったかで、大学後半の勉強の充実度が変わります。
しっかりと大学の勉強を修めたことは、自分の人生の大きな原動力となります。
大学生はサークル・アルバイト・勉強となかなか忙しいものです。
しかし、1つ1つ丁寧に取り組んでゆくことで得たものは、その後の人生に大きな影響を与えます。
自分の大学生活に誇りをもって邁進してくださいね。
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