「数学で勉強した内容は役に立たなそう。簡単な計算さえできれば生活できるのに、なぜ数学を勉強するの?」
よほど数学が好きでない限り、こう思うでしょう。
でも、私たちは理由があって数学を学んでいます。
その理由を知らないと数学の大切さが分かりませんよね。
そこで、この記事では数学を勉強する理由と数学をどう活かせるか確認しましょう。
目次
数学の勉強は意味が無い?なぜ学ぶ必要があるか理由はこれ!
数学が苦手で勉強する意味が分からない。
数学は好きだけれど、将来本当に役に立つのだろうか。
今学生であれば、こんな疑問を持って勉強しているかもしれません。
でも、数学を勉強する意味がまったくなければ、学校の科目に数学は含まれていないはずです。
ということは、少なくとも何かの役に立つから勉強するのですね。
でも、どうして数学を勉強するのか、その理由をきちんと聞いたことのある人はほとんどいないのではないでしょうか。
そこで、この記事では数学を勉強する意味と、どのような場面で数学が役に立つのか、ご紹介します。
まずは、数学を勉強する理由から確認してみましょう。
<数学を勉強するのは、何のため?>
「勉強は将来のためにするもの」ということを、大人から何度も聞かされてきましたよね。
でも、実際に勉強していると、正直役に立たなそうだと思うことはありませんか。
将来のためになる、と言われてもその言葉は曖昧で、具体的にはどんな風に役立つのか教えてくれる人は少ないですよね。
その一方で、中には「数学はあくまでも受験科目として高校・大学受験のために勉強するのだ」と言う人もいます。
でも、数学の勉強はまったく将来の役に立たないと言い切ることはできません。
多くの学生が思うように、確かに数学で勉強する内容をそのまま仕事や実生活に活かす機会はほとんどありません。
数学に特化した研究者や大学教授、学校の先生でないかぎり、この教科を仕事にしている人はほとんどおらず、大多数の人にとって数学そのものが役立つことはないのです。
しかし、数学の内容そのものを実際に使う機会はありませんが、数学の勉強を通して身につけた能力は、確実に将来の夢に役立てられます。
「将来の役に立つ」というのは、″数学そのもの″ではなく、″数学を通して得た能力″が役に立つということを意味しているのですね。
でも、数学を通して得られる能力とは一体どのようなものなのでしょうか。
この点については、次の項目で確認して行きますね。
<数学を勉強するのはどんな能力をつけるため?>
前項では、数学を通して身につけた能力が、将来仕事や生活の役に立つということを確認しました。
それでは、数学を通して具体的にどんな能力を培うことができるのでしょうか。
ここでは、数学で身につく4つの力についてご紹介します。
・数字のデータを読み取る能力をつけるため
前の項目では、大多数の人にとって数学そのものが直接役に立つことはほとんどない、ということをお伝えしました。
でも、数学を通して数字に強くなることで、得られる能力もあります。
それは、数字に関するデータを素早く読み取る力です。
数学を勉強していると、表・グラフを使った問題にも出会いますよね。
表・グラフに触れる機会を作ることで、データを読み取ることに慣れてきます。
また、単にデータを読み取るだけでなく、そのデータを使って何ができるか、どのようにデータを活かせるか自力で考えるようになります。
これは、ふだんの実生活や仕事で大いに役立つ力です。
とくに社会に出て仕事をするようになると、あらゆるデータの分析・処理を行うようになります。
データの読み取りは、人によって得意・不得意の分かれる分野でもありますが、ある程度鍛えない限りこなせるようになりません。
数学が苦手な人は、得意になるという目標を無理に持つ必要はありませんが、「数字に慣れるために勉強しておこう」という気持ちを持って勉強してみると良いかもしれません。
・1つのやり方だけでなく、他の方法も考える思考力をつけるため
ふだん数学の問題を解き終わったら、学校や予備校の先生の解説、あるいはテキストの解説を確認しますよね。
そのときに、あることに気づきませんか?
「解法は1つではない」ということです。
結果としては同じ答えが出ますが、その1つの答えを導き出すにしても、アプローチの仕方はいくつかあるということなのですね。
同じことを成し遂げるにしても、さまざまな方法があるということ。
これは、決して数学だけに限ったことではありません。
自分が生きてゆく上で、何かを達成したいと思ったとき、「方法は1つだけではない」ということを知っていれば、最も適切な方法を見つけ出せます。
また、何かを続けている途中でうまくいかなかったときには、「この方法がダメなら、別の方法を試してみよう」と切り替えられます。
つまり、何かを達成する途中で上手く行かないことがあっても、何通りも方法を試し続けることで、理想を実現できるということなのです。
誰もが知る有名な発明家・エジソンはかつてインタビューで、インタビュアーに「1万回も失敗して苦労されたのですね」と言われたとき、こう答えました。
「失敗ではない。うまくいかない方法を1万通り発見しただけだ」
大げさかもしれませんが、挫折を知らずに行動する哲学は、数学が分かりやすく体現しているのですね。
数学にもエジソンと同じようなメッセージを届けてくれているのです。
・論理的な思考を身につけるため
数学を学ぶ大きな理由はここにあると言っても過言ではありません。
もちろん、論理的な思考は数学だけではなく、英語や国語をはじめとした他教科からも身につけられます。
しかし、数学にはある種の法則や解法の型が存在するので、論理的な思考を培うには最も適した教科です。
論理的な能力とは、人に分かりやすく結論とその根拠を説明する力です。
たとえば、将来仕事のプロジェクトで2つの案が出て、どちらかを選ばなければならないとしましょう。
そのときに、ただ単に「こっちの方が成功しそうだからこの案がいい」と言っても説得力はありませんよね。
一方で「こういう理由があるから、この案の方がいいのでは?」と言ったほうが相手の共感を得やすくなります。
さらに、このような論理的な根拠づけとあわせて、データを分析する力も活かすと説得力は格段にあがります。
「過去にこんなデータが残されていて、こんな風に予想できるから、こちらの案の方がいいのではないか」という論理的な説明ができるのですね。
また、数学では自分の知っている公式や定理を使いこなして答えを導きます。
問題を解くときには、どんな手順でどの方法を使って解くべきか、論理的に考えますよね。
数学を通してこのような論理力を身につけることで、物事に取り組むときに必要な方法を利用して、順序立てて進めていくことができるので成功しやすくなります。
数学を勉強していても、本当にこのような能力が身についているのか、よく分からないかもしれません。
でも、数学を勉強することで、知らぬ間に身についた能力をさまざまな場面で発揮しているのです。
・お金の計算に強くなるため
数学を勉強するのは、お金の計算に強くなるため。
これも冗談ではありません。
数学が苦手だと、数字を見ること自体が苦痛だという人もいるでしょう。
ちょっとした場面でお金の計算が必要になったときに、頭が真っ白になってしまうこともあります。
身近な例で言えば、みんなで食事しに行って割り勘をしたときに、全員数字に弱いとお金の支払いに時間がかかってしまいます。
でも、文系志望で数学が受験科目に必要なくでも、数字に慣れておくことで、多少の複雑な計算もこなせる耐性ができます。
微分・積分や複素数などを直接実生活に活かす機会はありませんが、複雑な数字の計算を通して数字に慣れておくことで、生活の中で多少込み入った計算が必要になったときにも冷静に計算できるのですね。
また、数字に強くなることで、買い物も上手になります。
世の中のあらゆるものを手に入れる際には、どうしても数字か関わってきます。
売られている商品には値段がついていますが、数字に強くなっておけば、その値段に騙されない判断力もつきます。
お金を扱う上での判断力は、将来自分で生計を立てていくためには必須です。
数学をしっかりと勉強していれば、数字で騙されることも少なくなり、お得な買い物が上手になるということは否めないのです。
このような点で、数学は案外生活の役に立っているのですね。
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【まとめ】
今回は数学を勉強する理由と、数学がどのように役に立つのか確認してみました。
数学そのものは実際のところ役に立つとは言い難いですが、勉強を通してつけた能力は生きて行く上でも大いに役立つのですね。
数学が苦手な人は、少し数字に強くなるのも悪くない、と思って勉強してみると良いかもしれませんね。
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