学生の方は先生から、社会人の方は上司や社長から、良書を読むようにと勧められることもあるでしょう。
自分の心に響く本は人それぞれ異なりますが、確かに良い本を読むということで、脳みその普段使わないような部分を使うような刺激がもたらされます。
この刺激が、自分の人生を驚くほど変えてゆくことにもなるのですが、そのような本に出会うためには何を行なえば良いのでしょうか。
今回は、良書と巡り合う方法についてご紹介します。
目次
おすすめの良書の選び方!良い本を読み人生を躍進させよう!
読書する際は、良書を読むようにとアドバイスをもらうことがあります。
そのように言われると「その通りだ」と思うのですが、すぐに良書に巡り合うのはとても難しいことです。
だから、多読してその中から良い本を見つける方法が勧められているのでしょう。
でも、時間は有限で、その時間の中でもできる限り多くの良書に出会うことが自分の人生を躍進させる起爆剤にもなります。
読書は決して急いで行うものではありませんが、できるだけ良い本にたくさん巡り合いたいものです。
そこで、今回はどのような方法をとれば、多くの良い本に巡り合うことができるのかご紹介致します。
<良書の選び方>
それでは早速、良書の選び方について確認して行きましょう。
良書の選び方には様々なものがあり、ここでもいくつかをご紹介します。
自分にとって一番始めやすい方法から手をつけてみてくださいね。
・その分野の古典と呼ばれているものを読んでみる
「良書を読もう」と言われても、まだ中身を読んでいないのにもかかわらず、良書を選び当てることは非常に難しいものです。
しかし、まだ中身を読んでいなくとも、とっておきの選び方があります。
それは、「その分野の古典を読む」ということです。
なぜ、その分野の古典を読む必要があるのでしょうか。ここで一旦考えてみましょう。
古典と言われている本は、長い時間のふるいにかけられても、今なお価値のあるものとして読み継がれてきたものです。
長い時間が経ってもまだ現代を生きる私たちに読まれているということは、今の時代においてもその本で書かれている内容を応用できるということを意味しています。
古典はたいてい、堅苦しく読みにくいため、理解し難いものが多いように思うでしょう。
しかし、「一見理解し難い」という点こそが古典を良書にしている理由でもあります。
理解し難いということは、「不便な本」であると同時に「考えさせる」本であるということでもあり、読者は古典を読むことで自分の思考力を鍛えることができます。
つまり、すぐに答えを与えてくれない本は、読者の「考える力」を伸ばしてくれるのです。
私たちが「考える力」を身に付けることができれば、身の回りで起こる事象や、自分の身に起る事物を思慮深く考察し、解決策を考案することができます。
また、古典には時代を乗り切ってゆくための示唆に富んだ知恵がたくさん散りばめられています。
その分野の古典を読んでおくことで、自分が何らかの困難に遭遇した時には、古典の言葉がヒントとなり、突破口を見つけることができるのです。
読むのに時間がかかり、ちょっと気が引けるという古典であっても、定期的に読んでみましょう。
初めから分厚い古典に手をつけるのではなく、薄い古典から始めてみることをおすすめします。
・良書の紹介本を読んでみる
良書の紹介本を読んでみるというもの1つの方法です。書店に行けば、大学の先生や著名人が良書について紹介している本を見つけることができるでしょう。
良書の紹介本の良いところは、紹介されている本の1つ1つについて、簡単な説明が書かれているという点です。
どのような点が面白いのか、そして印象的なキーワード・一文はどれなのか、ざっと紹介されています。
いわゆる、レストランのメニューのようなものです。
良書の紹介本を眺めてみて、「この本は面白そうだな」と思えるものがあれば、入手してみると良いでしょう。
ただ、良書の紹介本にもある程度選び方のコツがあります。
そのコツとは、紹介本の著者が経営者であるのか、大学教授であるのか、はたまた著名な芸術家・作家であるのか、確認してみるということです。
そして、良書の紹介本を選ぶ際には、著者と自分の立場が比較的似通っているものを選ぶと良いでしょう。
つまり、自分がビジネスマンであるのなら経営者が書いた良書の紹介本を、大学生であるのなら教授の書いた紹介本を、そして創造性の求められる仕事をしているのならば芸術家・作家の著した紹介本を選ぶということです。
自分の立場に近い人が読んでいる本であれば、似たような道を進もうとしているあなたにとって、大きな指標となる良書を見つけられる可能性があります。
できるだけ、はずれのない読書をしたいのであれば、この方法がおすすめです。
ただ、自分と同じ世界に属する人が紹介している本だけ読んでいても、視野が偏ってしまうことがあります。
自分の世界に新しい風を取り入れるためにも、自分とは全く別の分野で活躍している人の良書紹介本を読んでみるのも良いでしょう。
別の分野で活躍している人の紹介する本を読んでみることで、思いがけないインスピレーションを得ることもあります。
分野違いの本であっても、自分の立場に置き換えて考えてみると思わぬ発想が浮かび上がってくることもあります。
また、自分の尊敬する人が勧めている本を読んでみるのもおすすめです。
尊敬する人からは、貪欲に学び、良いと思う点は盗んで行きましょう。
ちなみに、私がいいなと思った紹介本も挙げておきましょう。
優れた良書の紹介本としては、鎌田浩毅『座右の古典』が非常におすすめです。
鎌田さんは「面白くて役に立つ教授」をモットーに、京都大学の教授をされている方です。
この紹介本で紹介されている本は、ビジネスマンにも学生にも、あらゆる方の人生を後押ししてくれるようなものばかりです。
タイトルからも分かるように、時代を超えて残る名著を紹介しているのですが、堅苦しくなく分かりやすく紹介されており、「是非とも読んでみよう」と思わせてくれるような親切な紹介本です。
自分の人生に何かヒントが欲しい、と考えている方は手に取ってみてください。
そして、気になる本を実際に入手してみましょう。自分の選んだ人生に誇りと勇気を持って進む勇気をもらえるはずです。
・人に紹介してもらう
良書選びの際には、本を人に紹介してもらうというのも手です。
この人は面白い考え方をする人だな、と思う方に出会った時には「おすすめの本はありますか?」と聞いてみてください。たいてい色々と本を紹介していただけます。
あなたの尊敬する方から直接良書について尋ねてみることで、その方の考え方の優れた点を吸収することができます。
また、あなたが「凄い!」と思えるような方が「素晴らしい!」と感じる良書を読める点も魅力です。
尊敬できる方からは良い意味で考え方や知見を盗み、そして紹介してもらった本そのものからも知恵を得ることができる、一石二鳥の方法なのです。
また、読書家の友人・知り合いにも本を紹介してもらうと良いでしょう。
たくさんの本を読んでいる方は、どの本が優れているのか熟知しています。
あなたの身近に、本好きの方がいれば、彼らから″良書の地図″を示してもらいましょう。
・専門家が書いた確かな裏付けのある本を選ぶ
情報が氾濫する現代において大切なことは、確かな情報源をもとにしている本を選ぶということです。
ある分野についてしっかりとした情報を得たいのであれば、その分野の第一線をゆく専門家が著した本を選ぶようにしましょう。
その分野で著名な専門家が書いたものであれば、徹底した研究に基付いて著されたものであるので、安心して参考にすることができます。
たとえば、歴史について書かれた本はいくらでも書店で見かけます。
しかし、歴史の本を書くためには相当信頼できる史料を集めた上で執筆しなければなりません。
信憑性のある史料・資料を参考にした歴史本であるか確認するためには、参考文献を見れば一目で分かります。
その本が書かれる土台となった史料・資料の数が多く、その上昨今にわたり信頼に足る情報を提供してきた文献をもとにしているのであれば、ある程度信頼して読むことができます。
このように、専門性が必要とされる分野の本は、やはりその分野の第一線で活躍してきた専門家が著した本を参照することが大切です。
このように、良い本を選ぶ際には読者側も鋭い視点を持ち、著者の経歴やその本の参考文献を吟味した上で本を選ぶ必要があるのです。
・信頼できる出版社から良書を探す
良書を選ぶ際には、信頼できる出版社を選ぶという点も大切なポイントとなります。
良書を出し続けている出版社は、良い本を出版するという方針を取っているため、はずれの本がありません。
普段の読書で、とっつきやすい本といえば新書であると思いますが、新書の場合は岩波新書、中公新書、講談社現代新書が信頼できます。
岩波文庫・中公文庫・講談社は多くの良書を出版しているので、良い本を見つけたいのであれば是非これらの出版社から自分の関心を惹く本を選び出してみましょう。
書店の店頭に置いてある本は、分かりやすく、キャッチ―なタイトルで読者を惹きつけますが、本当に信頼できるものではないことも多いものです。
面白そうな見た目の本であっても、内容が薄く、読んでもあまり充実したという実感を得られないものであることが多々あります。
このような本はたいていあまり知らないような出版社から出されているものであったり、知られている出版社であっても良書の多い出版社ではなかったりすることが多いものです。
したがって、今売れている本であっても、必ずしも良い本とはいえないのです。
もちろんその中には、売れていてなおかつ素晴らしい本もありますが、売れている本=信頼できる良書というわけではない点に注意しましょう。
・本の中で紹介されている本を読んでみる
「これは良い本だな」と思える本に出会ったら、さらにその中で紹介されている本に注目してみましょう。
良書が紹介する良書は、非常に含蓄のある本であることが多いものです。
良い本が参考としている本であるので、中身の詰まったものであることは間違いないでしょう。
そのような本はたいてい少し難しい本であることも多いのですが、じっくりと読んでゆくことで自分の思考力も鍛えられます。
また、良書が紹介している本を遡ってゆくことで、その分野についてあなた自身も詳しく知ることができます。
簡単な言葉で言ってしまうと「教養が付く」と言い表すこともできるでしょう。
一つの分野について、ある程度知識を掘り下げてゆくことで、そこで得た知識を別の場面で応用することもできるということなのです。
それに良書を読んでみても、それ一冊だけでは良く理解できないこともありますよね。
そのような時には、その良書の情報源を遡って行くことでその分野全体の輪郭を次第に明確に捉えることができるのです。
「もう少しこの分野について知りたい」と思えるような本に出会ったら、是非その本の中で紹介されている本を入手してみましょう。
【まとめ】
今回は良い本の選び方についてご紹介しました。一口に読書と言っても、その質は様々です。
どんな本を読むにしても、何かを学び取り、自分のものにしようとする姿勢は欠かせないものですが、選ぶ本に注意を払うことが大切です。
読者側が鋭い視点を養って本を選ぶ必要があるのです。
良い本を選ぶのは簡単ではありませんが、たくさんの本に触れて行くうちにどの本が良い本なのか感覚的に分かるようにもなります。
今回ご紹介した方法で本を選びながら、次第に本の質を見抜く力を付けて行きましょう。
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