まだ寒さの残る3月の京都は、旅行するにはうってつけ。
桃の節句、特別公開、そして桜の開花などで、旅程はすぐに埋まります。
でも、この時期に旅行するのなら、納得のいく旅程を組みたいですよね。
見どころにはどんなイベント・観光スポットが挙げられるのでしょう。
そこで、今回は3月の京都旅行でおすすめの観光スポットをご紹介します。
目次
3月の京都旅行!おすすめの観光スポットを紹介!
3月の京都は見どころ満載です。
この時期には3月ならではのイベントや、寺社やその他の観光スポットでは特別拝観・特別公開が行なわれているのですね。
さらには、3月中旬から桜も咲き始めます。
春らしさの感じられる充実した旅にするには、どの観光スポットを訪れればよいのでしょうか。
そこで、今回は3月の京都旅行におすすめの観光スポットをご紹介します。
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<下鴨神社の流し雛>
3月といえば、雛祭りの季節です。
この時期は日本各地で伝統的な雛祭りの行事が開催されますよね。
雛祭りの行事は上巳の節句とも呼ばれるもので、古代中国の三国時代に日本に伝えられたと言われています。
この時期に京都を訪れると、さまざまな観光スポットで雛祭りの催しが開かれています。
せっかくなら、京都らしい雛祭りの催し物を見てみたいですよね。
そこでおすすめなのが、下鴨神社の流し雛のイベントです。
今日はひな祭り
京都 下鴨神社
流し雛をみる pic.twitter.com/1pPilmd9qT— Chako (@ChakoHidehide22) 2017年3月3日
下鴨神社の雛祭りは、御手洗社で行われる神事で幕を開け、その後に流し雛の儀式が行われます。
ここの流し雛は土を丸めた顔に胡糊を塗って、和紙で胴体を作った人形を使います。
この人形を、桟俵と呼ばれるわらで編んだ丸いふたに乗せ、水の上に浮かべて流すのですね。
下鴨神社、流し雛が流れてゆきます。#kyoto pic.twitter.com/y95NamsJNX
— 奈良の福 (@fuku_musuko) 2016年3月3日
流す場所は、境内の御手洗川です。
そもそも流し雛は、子供の成長を願うために、小さな人形を子供の身代わりにして川や海に流して厄を祓う行事。
三日、京都・下鴨神社では、平安時代に始まったとされる「流し雛(ながしびな)」が行われました。「流し雛」とは、平安装束のお内裏様とお雛様が、編んだ藁(わら)に乗せた雛人形「さんだわら」を、境内を流れる「みたらし川」に流し、子供たちの無病息災を祈る神事です。 pic.twitter.com/wz9SUQBMiV
— HIDEO (🍀ヒデさん♡) (@cocorohide) 2017年3月3日
せっかくなら、小さなお子さんを連れて出かけたいですね。
桟橋俵に乗せた人形を流した後は、一般の人も桟俵を流せます。
本来、桟俵は前の年の雛祭りでもらったものを翌年持参して流します。
ただ、観光で訪れた場合にはそうはいかないため、もらった桟俵はその場ですぐに流してしまって大丈夫です。
下鴨神社の「糺の森」は世界遺産に登録されており、さらに縁結びにご利益がある神社でもあるので、雛祭りのついでにぜひ訪れてみてくださいね。
「下鴨神社のお守りの種類や値段は?媛守のご利益は?」では、下鴨神社のかわいらしいお守りもご紹介しているので、気になる方は確認してみてください。
<京都東山花灯路>
3月の京都では春の風物詩とも言われる東山花灯路と呼ばれるイベントが開催されます。
東山花灯路は、ライトアップの楽しめるイベント。
青蓮院や清水寺、京都霊山護国神社、八坂神社で囲まれたエリアにLEDのランプが灯されます。
さらに、清水寺・円徳院・高台寺・知恩院。
青蓮院ではライトアップのみならず、特別拝観も行われます。
また、八坂神社では108基の灯籠に灯りが灯されるのですね。
この東山灯花路の中でも最も人気のあるイベントが、狐の嫁入り巡行です。
昨夜の東山花灯路の狐の嫁入りです🦊写真へたっぴですが縁起物なので見ていただいた方にお裾分けです…#京都#東山花灯路 pic.twitter.com/HRBK35AARI
— ❄️雪 (@yukisnow173) 2018年3月19日
狐の嫁入りとは怪火(かいか)が連なっている状態のことを指しています。
昔の嫁入りは花嫁が提灯行列でむかえ入れられたため、狐が嫁入りしているかのようなイメージを想起させました。
#2018年自分が選ぶ今年上半期の4枚
京都編。狐の嫁入りと雨の稲荷山巡りが印象的でした。 pic.twitter.com/LkQfrCpbW5— ちゃちゃ (@chacha_nene_jp) 2018年6月8日
そのため、狐の嫁入りと呼ばれるようになったのですね。
結婚式に使われる人力車に乗った狐の花嫁は知恩院前から出発し、円山公園、春光院、高台寺へと進んで行きます。
一番の見どころイベントであるため、混雑は避けられませんが、円山公園音楽堂付近が比較的空いています。
じっくりと狐の嫁入り巡行を見るのであれば、この場所に向かってみましょう。
2018年は3月9日(金曜日)から18日(日曜日)に開催予定、点灯時間は18時から21時30分となっています。
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<貴船神社 雨乞祭>
2018年3月9日(金曜日)には、京都の貴船神社で雨乞祭が行なわれます。
雨乞祭は昔の雨乞いの儀を伝える神事であり、農作業が始まる前に適量の雨と五穀豊穣を祈願する催し物です。
貴船神社 雨乞祭
今年一年、適度の雨を賜りますように
そして五穀が豊かに実りますように pic.twitter.com/l6dQoFLbYh— 今宮康博 (@yasuhiroimamiya) 2016年3月9日
雨乞祭の儀式では、神前に備えたご神水に御神酒と塩を入れ、神職が太鼓・鈴などを鳴らしながら「雨たもれ、雨たもれ、雲にかかれ、鳴神じゃ」と唱えながら、水を散らし祈るのですね。
さらに、雨乞祭と一緒に貴船神社では絵馬焼納式も行われます。
貴船神社では、雨乞祭が執り行われました ##3##月##9##日 - https://t.co/QDGKpvBsXM pic.twitter.com/riarDmP0W7
— ざ・京都 (@the_kyoto) 2018年3月9日
このイベントでは、一年間神社に奉納された絵馬のお炊き上げが行なわれます。
実は、貴船神社は絵馬発祥の地で、かつては雨が降って欲しい時には黒毛の馬を御神前に捧げて祈願し、雨が止んで欲しい時には白毛あるいは赤毛の馬を捧げていました。
それが今になって、本物の馬ではなく、木の板に馬の絵を描いて奉納するようになったのです。
一年間たまった絵馬を焚き上げる様子はなかなか見られないので、この時期に京都を訪れたら、ぜひ貴船神社に足を運んでみましょう。
貴船神社は恋愛にご利益のある神社としても知られているので、女子旅にはぴったりの観光スポットです。
「片想いが両想いになる京都の神社を紹介!諦めたくないなら!」「縁結びに効果がある京都の神社は?おすすめの神社を紹介!」「貴船神社のおすすめのお守り7種類!値段や効果も紹介!」などの記事でも貴船神社を紹介しているので、気になる方は参考にしてみてくださいね。
<八坂神社 祈年祭>
2018年の3月18日には八坂神社にて祈年祭が行なわれます。
このお祭りは、11月に行われる新嘗祭と対になっているもので、秋の五穀豊穣・国家安泰を祈念することを目的として行われています。
おはようございます☀
八坂神社の祈年祭が
今年の五穀豊穣を祈って行われます。 pic.twitter.com/WxGeMbpSvI— しずく (@shizuku_o) 2015年3月16日
神楽酒、太鼓、篳篥(しちりき)などの楽器に合わせ、巫女が浦安の舞を踊ります。
この舞は、昭和天皇が1933年に詠んだ「天地の 神にぞ祈る 朝なぎの 海のごとくに 波たたぬ世を」という詩がそのまま歌詞になっています。
祈年祭は古くから続いているものであり、7世紀後半の天武天皇の時代からすでに行われていた記録が残っています。
その後、すべての神社でこのお祭りが行われていましたが、平安時代には形骸化してしまい、15世紀後半の応仁の乱の後には廃絶してしまったとも言われています。
今の祈念祭は明治維新後に復興したものなのですね。
歴史あるお祭りなので、新しい年に更なる発展を願いつつ、祈年祭に参加してみてもよいでしょう。
<杉本家住宅 春の特別公開「雛飾り展」>
なんで、こんなに京都が好きなのか不思議やけれど。とにかくええところやと思う・・・本日、鉾町にある杉本家住宅前にて pic.twitter.com/jpgSyWyfm5
— 京からす (@KYOKARASU) 2014年6月18日
3月の京都を訪れたら、年中行事の一つである雛飾り展にも足を運んでみたいところ。
杉本家住宅は京都市内最大級の町屋であり、2010年に重要文化財として指定された建築遺構です。
この住宅では毎年さまざまな年中行事が行われていますが、その中でも3月に開催される春の特別公開「雛飾り展」は人気を集めている目玉イベントです。
杉本家の雛人形は庭の北西にある「中蔵」と呼ばれる土蔵に置かれています。
また、ここに伝わる内裏雛は2対あり、どちらも非常に古いものです。
1つは文政8年からあるもので、もう一方は明治27年に誂えた内裏雛。
内裏雛の他にも、享保雛、古今雛、市松人形などの名家の人形を鑑賞できるので、価値の高い文化に触れる絶好のチャンスです。
さらに、雛人形の鑑賞とあわせて、杉本家の庭園も見学してみましょう。
杉本家の庭園には、接客のための芸術性に優れた造園意匠が見られます。
四条烏丸交差点から一筋奥まった綾小路通に面して、杉本家住宅という町家があります。建物が国重要文化財に、庭が国名勝に指定。杉本家は呉服商で、京物の呉服を関東で販売して財を成したそうです。 https://t.co/XkY4fdt4E9 #杉本家 #名勝 #重要文化財
— 朝日新聞京都総局 (@asahi_kyoto) 2017年10月12日
杉本家住宅の内部はふだん一般公開しておらず、公開は年にたった3回のみなので、貴重な体験ができますよ。
ふだんは非公開であるだけ、杉本家の見学では注意すべきこともあります。
ここは重要文化財に指定されているので、写真撮影、大きな荷物の持ち込みなどは禁止されています。
文化遺産をきれいな状態で後世に遺すためにも、配慮を忘れないように心がけましょう。
<長徳寺の桜>
「3月中旬に京都へ行くけれど、桜はまだ早いかな」と思っているかもしれません。
でも、早咲きの桜の名所があるのでご安心ください。
長徳寺には3月中旬から下旬にかけて満開となるピンク色のオカメ桜が植えられているのですね。
オカメ桜はイギリス人の桜の研究者であったイングラムによって生み出された交配種です。
緋寒桜とマメザクラをかけあわせてつくられた桜なのですね。
色は濃いピンク色で、青い空にとても映えます。
現在、長徳寺は鴨川と高野川が合流する場所に立っていますが、1605年の創建時には裏寺町に創建されていました。
その後は焼失したため、1672年に現在地に移転されたのですね。
観光の合間にふと桜を見たくなったら、この場所に足を運んでみるのもおすすめですよ。
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【まとめ】
3月の京都はまだ寒さも残っていますが、春らしさの溢れる季節でもあります。
今回ご紹介したイベント・スポットを含め、春ならではの観光を楽しんでみると、充実した旅行になりますよ。
この季節には多くの場所で特別公開・特別拝観が行なわれているので、価値あるものにたくさん触れられる質の高い旅となりそうですね。
最後に、今回の記事に関連して「3月の京都ならここがおすすめ」などの体験談・口コミがあれば、お気軽にコメントください。
みなさんからのコメントで、多くの方の旅行がより一層価値あるものになりますよ。