「将来の夢についてお聞かせください」
今、高校受験の面接で質問されるこの問いに、すぐ答えられるでしょうか。
どうしよう答えられない、と焦ってしまうかもしれません。
でも、将来の夢はそれほど明確に決まっていなくても、立派な回答を返すことができます。
この記事では、そのような立派な回答を作るためのポイント・回答例をご紹介します。
目次
高校受検の面接対策!将来の夢の回答ポイントや回答例は?
中学生の時点で明確な夢を持てていたら、回答に苦労しないのにな。
そんな風に頭を悩ませるのが、面接で聞かれる将来の夢についての質問です。
でも、面接官側の質問の意図を理解し、その上でポイントをつかんだ回答を用意できれば、それほど気負わずとも無事面接を通過できます。
それでは、この質問を投げかける面接官の意図、そして合格をもらえる回答ポイントとは、一体どんなものなのでしょうか。
早速確認してまいりましょう。
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<なぜ、将来の夢について聞かれるの?>
高校受験で必ず聞かれる質問の1つとして挙げられるのが、将来の夢です。
まだ将来やりたいことが決まっていない人にとっては、これほど答えにくい質問はありませんよね。
でも、なぜ面接官がこの質問をするのか知っていれば、案外簡単に答えることができてしまいます。
そもそも面接官は将来の夢を質問することで、その学生の「興味関心の方向性」と「学習意欲」を確認しています。
つまり、学生の夢そのものを重要視しているのではなく、「この子はどんな興味を持っているのか」そして「高校でその興味を掘り下げる意欲を持っているのか」という点に注目しているのです。
この点をおさえれば、将来の夢は大きく具体的である必要はない、と分かるでしょう。
どんな小さなことでもいいので、「自分はこんなことをしたい。そのために、高校生活でこんな力を身に付けたい」という気持ちを面接官に示せたら、無事合格圏内に入るのです。
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<将来の夢が分からなかったら、どうすればいい?>
小さい頃、周りの大人に「〇〇ちゃん/くんは、将来何になるの?」と尋ねられましたよね。
幼い頃は、なんとなくあこがれていたスポーツの選手やメジャーな職業に就きたいと答えられたでしょう。
しかし、成長するにつれて、いつのまにか自分の夢が何なのか、分からなくなってしまうことがほとんどです。
ちょうどその時期に、高校受験に差しかかって「将来の夢について聞かれても…」と戸惑ってしまうかもしれません。
でも、面接においては将来の夢について、そこまで具体的な答えは求められていません。
それでは、どこまで将来の夢について答えられればよいのでしょうか。
高校受験の面接では、ぼんやりと「人を助ける仕事がしたい」「英語を使う仕事がしたい」「自分の特技を活かせる仕事がしたい」くらいの曖昧な青写真を示せば十分です。
まずはぼんやりと、自分は「こんなことをする人になりたい」と考えることから始めましょう。
たとえば、将来の夢について考えたときに、人を助ける仕事をしたいと思ったとします。
そのように考えたら、次はどのような形で人を助けたいのか、どんな人を助けたいのか考えてみます。
障害に苦労している人、両親のいない子供、お年寄り、発展途上国の子供たち、助けを必要としている人はたくさん。
その中でも、自分はどんな人たちの役に立ちたいのか、ある程度絞り込めるでしょう。
このように絞り込みできれば、面接では「将来は発展途上国の子どもたちが豊かに暮らせるような支援をする仕事に就きたい」と伝えられます。
これなら、具体的な職種まで言及できなくても、ある程度の将来像が決まるので面接官を納得させることができます。
将来の夢に困ったら、まずはなんとなく「どんな人になりたいのか」という質問を自分に投げかけてみてください。
<将来の夢について回答するときのポイント>
将来の夢だけでなく、他の質問にも当てはまることですが、回答するときにはオリジナリティーで軸のある、印象深い回答を心がける必要があります。
そのような回答を準備するには、一体どのようなポイントをおさえればよいのでしょうか。
・将来の夢を実現するために、高校で何をしたいか
面接では、ただ将来の夢を面接官に伝えるだけでは、説得力がありません。
大切なのは、将来の夢を実現するためにどんな行動を起こそうと考えているのか示すことです。
たとえば、将来英語を使って海外で働きたいと思ったら、英語の勉強や海外旅行・海外留学・海外研修などの経験を積むと、夢を実現しやすくなります。
すると、高校入学後にどんな行動を起こすべきか、自ずと見えてくるはずです。
高校の海外研修・海外留学プログラムに参加したり、英会話クラブに入部したり、英語のスピーチコンテストに出場したりと、目標を明確に決められますよね。
将来の夢を面接官に提示するとともに、その夢を実現するため、高校で何に取り組むのか具体的に示すこと。
これができれば、面接官を納得させられるのです。
・他の質問と言っていることを一貫させる
将来の夢について答えるとき、注意したいことは他の質問で言ったことと矛盾しないようにするという点です。
たとえば、長所・短所について、語学の勉強が苦手・人と積極的に関わるのが苦手だ、と答えたとします。
それなのに、将来の夢は海外の人と交渉する仕事に就くことだ、と答えます。
これでは、言っていることが完全に矛盾してしまいますよね。
そのため、回答に一貫性を持たせられるよう、「自分の持っている長所を活かしてこんなことをしたい」という意志を伝えると筋を通せるのです。
ただ、本当に英語が苦手だけれど将来海外と関わりたい、という夢を持つこともあるでしょう。
その場合には、英語は苦手だけれども、高校で一生懸命勉強や留学を通して、克服していく意志を伝えましょう。
これなら、面接官の心に響く回答となります。
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・将来の夢は、高校生活に取り組みたいことでも大丈夫
いざ「将来の夢は何ですか?」と聞かれると、正直に「実はとくにありません」と答えたくなってしまうでしょう。
それもそのはず。
中学生の時期には、まだ自分の可能性を自覚できている学生はほんの一握りです。
でも、漠然とでも将来の夢を思い浮かべられなくても焦る必要はありません。
高校で何をしたいか考えられたら、それも立派な将来の夢となるからです。
たとえば、高校のホームページを見たり、学園祭に行ってみたりして、なんとなくあこがれている部活があるとします。
高校に入ったら〇〇先生が顧問の□□部に入部して、部活動に没頭したいという意志を伝えるだけでも立派な将来の夢です。
その上で、その部活動をとおしてどんな能力を身に付けたいのか伝えられれば、軸のある回答づくりができるのです。
何も夢がないと思い悩んだら、まずは高校でどんなことをしたいか、ホームページ・学園祭などを参考に考えてみてくださいね。
<将来の夢の回答例>
前項では、将来の夢に関する回答のポイントを確認しました。
これらのポイントを踏まえた上で回答を作れたら、十分合格点に届きます。
そこで、最後に前項でおさえたポイントを盛り込んだ回答例文を2つ、ご紹介します。
この回答例をもとに、自分で言葉を置き換え、オリジナルの回答を用意してみてくださいね。
回答例1)
「私の将来の夢は、困っている人の力になる仕事に就くことです。
長所でもお話ししたように、私は困っている友達の相談に乗ったり、手助けをしたりすることが得意です。
どんなことで困っている人を助けるのかは、まだ決められていませんが、御校に入学したら、地域のボランティア活動や発展途上国のボランティアプログラムに参加して、経験を積んでまいりたいと考えています」
回答例2)
「私の将来の夢は、剣道を多くの人に広めることです。
中学に入ってから、部活動ではずっと剣道に没頭してきました。
優勝は逃してしまいましたが、県大会では日々の練習の成果が報われ、準優勝を獲得しました。
御校は剣道の指導で有名な〇〇先生がいらっしゃいます。
入学したら、先生のご指導のもと、今まで以上に練習に励み、剣の道を究めて多くの方々に魅力を伝える活動に力を注ぎたいと考えています」
【まとめ】
将来の夢について、まだはっきりしていなくても全く問題ないことが分かりました。
小さな目標であっても、「興味関心の方向性」「学習意欲」を示せたら、十分合格点をもらえるのです。
将来の夢について回答する際には、「将来の夢」と「その実現のために高校生活をどう過ごすか」の2点をしっかり盛り込んでくださいね。
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